すいい
《品詞》形容詞
《標準語》すっぱい
《用例》「このミカン、すいいなあ」(このミカン、すっぱいなあ)。

ずいき
《品詞》名詞
《標準語》サトイモ【里芋】(学名:Colocasia antiquorum var.esclenta。サトイモ科サトイモ属の多年草。熱帯アジア原産)。サトイモの茎。

すいたやあに【好いたやあに】 (「すいたやに」とも) [Thanks to 東郷町誌]
《品詞》連語。形容動詞「好いた」+助動詞「やあに」
《標準語》好きなように。思うように。as you like
《用例》「おまいのすいたやあにせえ」(お前の好きなようにしろ)。
《補遺》ちょっと捨て鉢、ちょっと放任、ちょっと無責任。あるいは全幅の信頼

すいめ【酸梅】 [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》名詞
《標準語》すもも
《ごんべの懺悔》すももの一種のハタンキョウのことを、ごんべは「さざんきょ」と呼んでいました。すいめは「さざんきょ」より、小さいものを指して言っていたように思います。
さて、ごんべの家の前を流れる小川を遡った人家のない谷の奥の方の川沿いに、十数本の「さざんきょ」の木がありました。持ち主は、どけちで有名なTという人。毎年「さざんきょ」がそろそろ熟れる頃、小学生ごんべは釣竿などでその本来の意図をカムフラージュして、「さざんきょ」を黙って貰いに行きました。しかし、敵もさる者ひっかく者だったのです。(つづく)

すう【吸う】
《品詞》動詞
《意味》(味噌汁、お吸い物を)口に入れる、食する
《用例》「冷めんうちに、おつゆ吸わんと、うまないで」(冷めないうちにお吸い物を吸わないとおいしくないよ)。
《蛇足》「おつゆを飲むなんっちゅう、下品な言い方したらいけん。おつゆは吸う、飲むのは水や酒だがな」「だって、標準語だあぜ」「標準語がいつも合あとるとは限らん」

ずーのんな【図う乗んな】 [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《標準語》図に乗るな、いい気になるな
《補遺》方言というより、単なる音韻変化ですね。でもまあ、(夫婦)喧嘩するときなんかに役立つかもしんない。

すえる(1)
《品詞》動詞
《標準語》(仏壇やお墓などに)お供えする
《用例》「このお菓子、お墓にすえたぎょ」(このお菓子は、お墓にお供えしてあげよう)。
《用例》「金や酒は、生きとるうちにすえてごせいや」(お金やお酒は、生きているうちにお供えしてくれよ)。
《参照》動詞活用表(すえる)

すえる(2)【饐える】 [Thanks to Mr. Takayoshi-Suzuki]
《品詞》動詞
《標準語》飲食物が腐って、すっぱくなる。〔廃れつつある標準語か〕
《用例》「この飯、すいいぜ。すえとるがな」(このご飯、すっぱい味がするよ。腐っているよ)。
《用例》「冷蔵庫に入れといたに、すえとる」(冷蔵庫に入れておいたのに、腐ってすっぱくなってる)。
《参照》動詞活用表(すえる)

すかす
《品詞》動詞。
《標準語》子供(乳幼児)をあやす。

すかべ
《品詞》名詞。
《標準語》音のしないオナラ。無音屁。
《用例》「すかべこいたんは、だっだあ? くしゃあがな」(音のしないオナラをしたのは、誰だい。臭いじゃないか)。

すかる [Thanks to Mr. Masami Itoh]
《品詞》動詞
《標準語》もたれる、寄りかかる
《用例》「その柵は、めげとるけえ、すかったらいけんで」(その柵は壊れているから、もたれたらいけないよ)。
《用例》「なんで、そがにうちすかって来なっだいな」(どうしてそんなに、私にもたれてこられるのですか)・・大声を出しますよ。

すくも
《品詞》名詞
《標準語》もみがら【籾殻】
《用例》「たんぼで、すくもを燃やしとんなる、けぶたいなあ」(たんぼで、もみがらを燃やしておられるので、煙いね)。

すくむ【竦む】
《品詞》動詞
《標準語》しゃがんで姿勢を低くする
《用例》「ここで、すくんで隠れとら」(ここでしゃがんで隠れていようよ)。
《補遺》標準語の「すくむ」にある「緊張や恐れのため」というイメージは全く無い。

すける 〔因幡方言〕 [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《品詞》動詞
《標準語》手を貸す、手伝う(「てごする」に類似)
《用例》「トラックに荷物を積むけー、すけてごせえ」(手を貸してくれ)。

すげる [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》動詞
《標準語》(鼻緒を)たてる、取り付ける
《用例》「鼻緒が切れて困っとったら、知らん人がすげてごしなった」「どうせ、若い男だらあがな」(鼻緒が切れて困っていたら、知らない人が鼻緒をたててくださいました)(どうせ、若い男だったんでしょ)。

すずし (「すすし」とも)
《品詞》名詞
《標準語》脱穀後の稲ワラ積み。刈り取った稲を田んぼに円筒・円錐状に積み上げたもの。いなむら【稲叢】。にお【堆】
《用例》「すずしにゃあ、田んぼの神さんがおんなるけ、わやくしたらいけんで」(すずしには田の神様がいらっしゃるから、いたずらしてはいけないよ)。
《蛇足》最近は稲ワラの用途も減り、また農業機械化も進んで、コンバインが刈り取った端から脱穀し、稲ワラは断裁して田んぼにばらまいてしまうようです。

すたこい [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《品詞》形容詞
《標準語》すばしっこい、立ち回りが機敏だ、手が早い、要領がよい
《用例》「あのもんは、なかなかすたこいもんだぞ」(あやつは、なかなか機敏な奴だ)
《用例》「お前はとろいけ、もうちいとすたこーならないけん」(もう少し、機敏で要領よくならなきゃいけない)
《補足》西郷谷の男さん(八頭郡河原町出身)からの情報。この言葉はネガティブなニュアンスをもちます(抜け目がなくてずるい、というような意味)。褒め言葉にはなりません。

すてばえ【捨て生え】
《品詞》名詞
《意味》(種子がこぼれたり、捨てた苗がまた根づいたりして)植物が自然に生え、生長すること。
《標準語》標準語では、ひとことで何というのだろう?
《用例》「こりゃあすてばえだに、よう咲いとるがな」(これは捨て生えなのに、よく咲いているね)。

すねぼうず すねぼんさん〔因幡〕 [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《品詞》名詞
《標準語》ひざ、ひざ小僧
《用例》「ズボンのすねぼうずのとこが破けた」「わざと破いただらあな」(ズボンのひざの部分が破れた)(わざと破ったんでしょう)。

ずばな、つばな (野草)
《品詞》名詞
《標準語1996/11/29》チガヤ(学名:Imperata cylindrica var.koenigii)の幼芽。
スズメノテッポウ(学名:Alopecurus aequalis)ではありませんでした。勘違いの・大間違いでした。ごめんなさい。m(..)m
《おやつ》ごんべは小さい頃、若い花穂を抜いて食べました。ほんのりとした甘みがありました。おやつ代わりにもってこいでした。
《応急処置に》花の終わったずばなの花穂は、銀白色の長い毛におおわれています。これを採取してよく乾燥させ、切り傷や擦り傷をしたときに傷口に当てて、血止めに使いました。
《情報到着》西郷谷の男さんより。八頭郡河原町では、つばねと言っていたそうです。

すばり
《品詞》名詞
《標準語》(皮膚にささる小さな竹や木の)トゲ【棘】
《用例》「指に、すばりが刺さったやあなけ、見てごしなれ」(指にトゲがささったようですので、見てください)。

すべくる [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》動詞
《標準語》滑る
《用例》「どがしなっただ?」「すべくってこけて、あばら骨、折っただがな」(どうしたの?)(滑って転んで、肋骨を折ったんですよ)。

すべったこべった (「すべったのころんだの」とも) [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》副詞
《標準語》ああだこうだと。ああ言えばこう言うこう言えばああ言う。なんのかんの(言う、理屈をこねる、反論する)
《用例》「すべったこべった言わずに、まじめにてごせえや」(なんのかんの言わずに、まじめに手伝えよ)。
《用例》「なにすべったこべった言っとっだ。このだらずが」(何をぐちゃぐちゃ言ってるんだ。この馬鹿たれが)。
《用例》「すべったこべった言って、らちがあかん」

すむ
《品詞》動詞。
《標準語》(鼻を)かむ。
《用例》「鼻、すめいや」(鼻をかみなよ)。

すられん [Thanks to Mr. 森本 拓]
《品詞》連語
《標準語》(禁止の表現)してはいけない
《参照》「なられん」「すられん」「行かれん」等々について

する [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》動詞
《標準語》(ヒゲなどを)剃る


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