とうから【疾うから】
《品詞》副詞
《標準語》(時間的に)早くから。(日にち的に)ずっと以前から。昔から
《用例》「今日は、とうから起きとるけ、えらい」(今日は、早くから起きているので、疲れた)。
《用例》「そげなこたあ、とうから知っとったわい」(そんなことはずっと前から知っていたよ)。
《用例》「そがなむん、うちにゃ、だいぶんとうからあっで」(そんなものは、私の家には、だいぶん昔からあるよ)。

どうなりこうなり [Thanks to 大栄町誌]
《品詞》副詞
《標準語》なんとか。やっと。曲がりなりにも
《用例》「どうなりこうなりできたがな」(何とかできたじゃないか)。

とうに【疾うに】 [Thanks to Mr. Keidou Kadowaki]
《品詞》副詞
《標準語》(時間的に)早く、すでに
《用例》「お母さんは、朝間とうに倉吉に行きなった」(お母さんは、朝早く倉吉に行きました)。
《用例》「宿題はとうに済んだ」(宿題はとっくのむかしに、やってしまった)。

とうろ (「とうろう」の変化) [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》名詞
《標準語》とうろう【燈篭】

どがいでも、どがでも (「どがいしたって」「どがしたって」とも)
《品詞》副詞
《標準語》どうしても、必ず、なんとしてでも、どうしても
《用例》「どがいでも、花ちゃんを、嫁さんにもらうけえ」(必ず花ちゃんと、結婚するから)。
《用例》「どがでも、うちの言うことが聞けんかあ?」(どうしても私の言うことが聞けないの?)。

どがしたらええだらあか
《標準語》どうしたらいいのだろう、どうしたらいいのでしょう
《用例》「うち、こいから、どがしたらええだらあか?」(私これから、どうしたらいいんでしょう)。

どがして、どがにして、どがにいして
《品詞》副詞
《標準語》どのようにして。
《用例》「この問題、どがにして計算するう?」(この問題は、どのようにして計算するの?)。
《用例》「うち、行かん」「どがしてえ?!」(私、行かない)(どうして?!)。
《補足》「どがして?」は間投詞としても用い、「なぜ?」「どうして?」の意味。

どがしょ、どがしょう
《標準語》どうしよう
《用例》「英語の試験、どがしょう?」(英語の試験、どうしよう?)。
《用例》「なあ、どがしょう・・・」(なあ、どうしよう)。
《参照》そがしょ

どがしょうやもにゃあ
《品詞》連語。「どが」+「しょう」+「や」+「も」+「にゃあ」
《標準語》どうしようもない。
《用例》「うち、どがしょう?」「どがしょうやもにゃあ。あきらめえ」(私、どうしよう)(どうしようもないよ。あきらめろ)。

どがぞして、どがぞーして
《品詞》副詞
《標準語》(強い希望・願望を表す)どうにかして、なんとかして。ぜひとも
《用例》「大学には、どがぞして、受かるけ」(大学には、どうにかして受かるから)。
《用例》「どがぞしてって、どがにいすっだあ?」(どうにかしてって、どうするの?)。

どがだしならん [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》連語。「どが」+「だし」+「なら」+「ん」
《標準語》どうしようもない。打つ手がない。どうにもならない
《用例》「もう政治家は、どがだしならん。あがなだらずは、もうひゃああてにせん」(もう政治家はどうにもならん。あんな馬鹿はもう当てにしない)。
《用例》「ここまで来りゃ、どがだしならんわい」(ここまで来ればもう、打つ手がないよ)。

どがでもええ [Thanks to 東郷町誌]
《品詞》連語。「どが」+助詞「でも」+形容詞「ええ」
《標準語》どうでもよい
《用例》「そがなこと、うちにゃあどがでもええ」(そんなこと、私にとって、どうでもいいことだわ)。

どがなあえ
《品詞》連語
《標準語》どうですか? どんな風ですか? どうなっていますか?
《用例》「台風はどがなあえ?」「さあ、どがなだらーかい」(台風は、どうですか?)(さあ、どんな風でしょうね)。
《用例》「景気、どがなあえ?」「じぇんじぇん、いけんわいな」(景気はどうですか?)(全然だめですよ)。

どがにい (「どうにい」とも)
《品詞》副詞。「こそあど」の不定称。
《標準語》どういう風に。
《用例》「これ、どがにいするぅ? こがにいでええかえ?」「そがにいは、いけんわい。あがにいすら、ええだがな」(これ、どういう風にするの? こういう風でいい?)(そういう風にはだめだよ。ああいう風にすればいいんだ)。
《補遺》近称は「こうにい、こがにい」、中称は「そうにい、そがにい」、遠称は「ああにい、あがにい」
《参照》鳥取弁におけるこそあど体系

ときたま
《品詞》副詞
《標準語》ときどき
《用例》「いっつも、そがなこと、しとんなるか?」「ときたまだわいな」(いつもそんなことを、しておられるのですか?)(ときどきだわよ)。

どじくそのわりい【どじ糞の悪い】 [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》形容詞
《標準語》結末がうまくいかない。筋の通らない
《用例》「どじくそのわりいことになってしまったがな」(うまくない結果になってしまったよ)。
《補遺》「くそ」は強調。「むなくそがわりい」「はらくそがわりい」など

とじくる [Thanks to 泊村誌]
《品詞》動詞
《標準語》綴じる。物を縫い合わせる

とっとく (「とっておく」の変化) [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》動詞
《標準語》しまっておく、保存しておく
《用例》「これ、大事にとっとくわあ」(これ、大事に仕舞っておくわ)。

とっぱあ [Thanks to Mr.Hiromichi Morimoto]
《品詞》名詞・形容動詞
《標準語》とっぴな言行。またそれをする人。ホラ吹き。
《補遺》情報を提供してくださった森元さん(東伯郡東郷町出身)が、弟さんと電話で交わした会話(?)から、このとっぱあの意味をつかんでいただけるでしょうか。ごんべは「あいつは、とっぱあこいとる」なんていう形で聞いた記憶がありますが、使った記憶がないんです。なお、以下は少しごんべの脚色あり。ごめん。
森本さん兄「(『とっぱあはおてんばの意味ですね』という、ごんべの言を、森元さん弟に話す)」
森元さん弟「それは、的はずれの意味だぜ」
森元さん兄「(納得)」
森元さん弟「あいつの話すことはとっぱあだぜていうけえなー。あいつはとっぱあだともいうぜ」
森元さん兄「(納得)」
森元さん弟「ホラの意味があらせんかえ
森元さん兄「(ものすごく納得)」

とばかす【飛ばかす】 [Thanks to Mr. Keidou Kadowaki]
《品詞》動詞
《標準語》飛ばす
《用例》「紙飛行機を飛ばかいて遊んだ」(紙飛行機を飛ばして遊んだ)。
《ごんべの記憶》小さい頃、よく仲間と道端に並んで、立ち小便で、誰が一番遠くまで飛ばかすかの競争をしました。ごんべは、一等にはあんまりなれなんだ。

とび [Thanks to 大栄町誌]
《品詞》名詞
《標準語》お返し。お駄賃。何か物を貰ったときに渡す心持ち
《用例》「こがなもんごしなったがあ、とびどがしょう?」(こんなものを下さったんですが、お返しはどうしましょう?)。
《アクセント》と

どべ (「どんべ」「どんけつ」とも)
《品詞》名詞
《標準語》びり。最下位
《用例》「タイガースは、今年はどんべ」(翻訳するまでもなし)
《用例》「どべでも当選すっだかいや、こんどの選挙は」(びりでも当選するのか、こんどの選挙は)
《用例》「ごんべはどんべ」(ごんべはビリ)。
《参照》〔因幡方言〕では「げげ」ともいう。

とぼす
《品詞》動詞。
《標準語》(ろうそくなどの火を)ともす。つける
《用例》「狐が、石どうろの火ぃ、とぼいたり、きやいたりすっだ」(狐が、石灯籠の火を、つけたり消したりするんだ)。
どまー 〔因幡方言〕 [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《品詞》副詞?
《標準語》・・ぽっち、・・くらい
《用例》「退職金を500万円どまーもらったっていけらーせん」(退職金を500万円ぽっちもらったって、どうにもならない)
《用例》「ようけ借金あっだけ、1万円どまー返してごいたってええだらあがな」(たくさん借金があるんだから、1万円くらい返済してくれてもいいだらう)

どまかす [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》動詞
《標準語》どなりつける。大声で威圧する
《用例》「あの人は酒飲むと、じきどまかしなるけ、気いつけなれよ」(あの人は酒を飲むとすぐ、大声で威圧するから気をつけてくださいね)。

とよ (「とい」の変化)
《品詞》名詞
《標準語》とい【樋】

・・とらん、・・どらん (「・・ておらん」「・・でおらん」の変化)
《標準語》・・していない
《用例》「花ちゃんは、来とらん」(花ちゃんは、来ていない)。
《用例》「この本、読んどらん」(この本は、読んでいない)。
《用例》「うちまんだ、キスしとらん」(私まだ、キスしていないの)。
《用例・敬語的表現》「先生はそがなこと、知っとんならん」(先生はそのようなことは、ご存知ありません)。
《補遺》〔西伯耆〕では、「・・ちょらん、・・ぢょらん」となるそうです。 [Thanks to Mr. Nobuyuki Koukata ]

とろく 〔因幡方言〕 [Thanks to 鳥取大学付属中学ホームページ]
《品詞》動詞
《標準語》しまう、取り込む、片づける

どんどろけ
《品詞》名詞
《標準語》雷

どんどろけのはな【どんどろけの花】
《品詞》名詞
《標準語》ホタルブクロ(学名:Campanula puncutata)。多年草。(「どんどろけ」は、雷の意)
《遊び》花をちぎって手で叩いて、ポンポン鳴らして遊んだ。
《蛇足》最近は「どんどろけのはな」と呼んでいる人はほとんどいないと思う。

どんな [Thanks to 中西啓二さん(赤碕町出身)]
《品詞》人称代名詞。
《標準語》どの人。人を指す際の多少敬意のこもった表現。〔赤碕町以西で使用か?〕
《参照》こんなそんなあんな
《補遺》中西さんは現在広島在住ですが、この表現は広島でも使われているそうです。(ごんべ独白:東伯町では聞いたことがなかった)

・・とんなる、・・どんなる
《品詞》連語。助動詞「とる」+助動詞「なる」
《標準語》(現在進行形の敬語的表現)・・しておられる、・・していらっしゃる
《用例》「先生も、歌っとんなる」(先生も、歌っておられる)。
《用例》「お客さんが、挨拶しとんなる」(お客さんが、挨拶をしておられる)。
《用例・過去形》「先生も、歌っとんなった」
《用例・過去形》「お客さんが、挨拶しとんなった」
《追加情報》〔因幡〕では「・・とりんさる、・・どりんさる」となります。
《追加情報》 [Thanks to Mr. Nobuyuki Koukata ] 〔西伯〕では「・・ちょうなる、・・ぢょうなる」となるそうです。
《参照》鳥取弁における助動詞の用例


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