・・け、・・けえ
《品詞》接続助詞、終助詞
《標準語》・・から、・・からね
《用例》「勉強せんけえ、叱られっだがな」(勉強しないから、叱られるんですよ)。
《用例》「うち、もう寝るけえ、電気みんな消やいといてな」(私、もう寝ますから、電灯は全部消しておいてね)。
《用例》「聞いてごしならんいにます」(聞いていただけませんから、帰ります)。
《用例》「今日は、休む」(今日は、休みますからね)。
《用例》「手が離せん、後にしてごしなれ」(手が離せないから、後にしてください)。
《参照》鳥取弁における助詞の用例(接続助詞)(終助詞)

げ【家】 (「ね」ともいう。)
《品詞》名詞
《標準語》家、宅
《用例》「うちに、行かい」(私の家に、行こう)。
《用例》「お母さんは、おばちゃんに、おる」(お母さんは、おばちゃんの家にいます)。
《用例》「花ちゃんのコスモス、行って見てみなれ。ほんに綺麗だぞいな」(花ちゃんの家のコスモスを行って見てご覧なさい。本当に綺麗ですよ)。
※右の絵はdejavuの空間より。

けえ (「けー」「けい」とも発音する) [Thanks to 中西啓二さん]
《品詞》間投詞
《標準語》怒り、軽蔑、嘆きなどの感情を表す場合に用いる。下記用例を参照ください。
《中西さんによる用例説明》鳥取弁辞書にもある、理由を表す「け」「けえ」とは違います。間投詞としての「けー」です。
使用例としては、
けーほんに、お前は何しとっだいや」というように、文頭につける場合。
「ほんに、お前は、けー、何しとっだいや」というように、文中につける場合。
「ほんに、お前は何しとっだいや、けー」というように、文末につける場合。
さらに、
けー、ほんに、お前は何しとっだいや、けー」「けー、ほんに、お前は、けー、何しとっだいや、けー」など、複合的に用いる場合があります。
主に、相手(対話者)に対する怒り、軽蔑、嘆きなどの感情を表す場合に使います。 東伯郡赤碕町では通常「けー」と発音し、特に感情が高ぶった時に「けい」「けえ」と発音します。
共通語にもこのような感情を表す間投詞はありますが、この「けー」のように、文頭、文中、文末のいずれにも用いる、あるいは、複合的に用いるものはないのではないでしょうか。
なお、この「けー」は、西伯郡名和町出身の私のおばも使いますので、東伯弁特有のものではないと思います。
《参照》きゃあ

げーもない【芸もない】 [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》形容詞
《標準語》わけもない。無益な。無駄な。くだらない

げげ 〔因幡方言〕 [Thanks to Mr. 森本 拓]
《品詞》名詞
《標準語》びり
《森本さんの思い出》これはほんとによく使いました。今と違って、遊びのレパートリーの中に、ちゃんと「かけっこ」がありましたから。そういえばかけっこのことは「はしり」(「は」にアクセント)と呼んでました。
《参照》どべ

けっぱんずく 〔因幡方言〕 [Thanks to 鳥取大学付属中学ホームページ]
《品詞》動詞
《標準語》つまずく

・・けな、・・けえな [Thanks to Mr. Keidou Kadowaki]
《品詞》助詞「け、けえ」+助詞「な」
《標準語》・・からね
《用例》「ちょっと行って来るけえな」(ちょっと行って来るからね)。

・・げな、・・げだ
《品詞》助動詞
意味1》動詞連用形、形容詞・形容動詞の語幹に接続して、様態を表わす
《用例》「今日は、だいぶ、ぬくげななあ」(今日はだいぶん、あったかそうだなあ)。
《用例》「おい、花ちゃんも行きたげな顔しとるがな」(おい、花ちゃんも行きたそうな顔をいているじゃないか)。
《用例》「そがにうまげに食うないや」(そんなにうまそうに食べないでくれよ)。
意味2》用言の終止形に接続して、伝聞を表わす
《用例》「花ちゃんの弟は、大学に落ちたげな」(花ちゃんの弟は、大学の試験に落ちたそうな)。
《用例》「花ちゃん、決めなれ。よげな人だがな」(花ちゃん、決めてしまいなさいよ。良さそうな人じゃないですか)。
《参照》鳥取弁における助動詞の用例

けんびき (「けんぺき【痃癖】の変化) [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《品詞》名詞
《標準語》癪(しゃく)の一種。頚から肩にかけての筋がつる病気。リウマチ性背痛症。単なる肩こり。〔すたれつつある標準語〕
《用例》「けんびきが治らんけ、やいとなとすえるかなあ」(肩こりが治らないから、お灸でもすえるかな)。


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