ちいたあ
《品詞》連語。名詞「ちいと」+助詞「は」の変化。
《標準語》少しは(前に比べて、状態の程度がやや良くなる様)。
《用例》「ちいたあ、たばこせえや」(少しは休憩しろよ)
《用例》「ちいたあ しぇーしぇき ようなっただかいや」(少しは成績は、良くなったのかい)。
《参照》ちいと

ちいと
《品詞》名詞・副詞
《標準語》ちょっと、ほんの少し
《用例》「ちいと、熱が、あるさあな」(ちょっと、熱があるそうだ)。
《用例》「ちいと、買わかあ?」(少し、買おうか?)。
《参照》えっとちいたあ

ちいとわて
《標準語》すこしずつ
《用例》「お金は、ちいとわてしか送らんじょい」(お金は少しずつしか送りませんよ)。
《用例》「ちいとわてしか、ごしならんだなあ」(少しずつしか、下さいませんね)。
《参照》ちいと・・わて

・・ちいます [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《説明》「・・といいます」の変化。「・・ちいます」と促音が入る場合が多い。
《標準語》・・と言います
《用例》「風邪は、ひきはじめの注意が肝心ちいますけ、きいつけて ごしなれ
《用例》「金市(かないち)っちいますと、どのへんでしょうかいなあ?」(金市というところは、どの辺でしょうか?)。
《用例》「鳥取県っちいますと、山口県の東側ですなあ・・・」(ちがう!!)。

ちびる [Thanks to カッタさん(倉吉市在住)]
《品詞》動詞。(西日本方言か?)
《標準語》すりへる。すりへって小さくなる。摩耗する。
《用例》「鉛筆、貸してごせいや」「ちびるけ、貸したらん」(鉛筆を貸してくれよ)(減るから、貸してやらない)。
《用例》「靴の底がちびる」「だいぶちびてきたなあ、このタイヤ……」
《カッタさんの補遺》標準語で「ちびる」といえば「おしっこ/しょんべん」限定であるが、鳥取弁の「ちびる」は、およそ手にする道具のほとんど全てに結びつくマルチな動詞なのだ。

ちゃーぎ (「たいぎ」の訛り) [Thanks to Mr. 尾崎憲治]
《参照》たいぎ

・・ちゃーな [Thanks to Mr. Kazusuke Yamane]
《標準語》・・というような、・・などという
《用例》「選挙ちゃーなもんは、猿芝居とおんなじだがな」(選挙なんてものは、猿芝居と同じだよ)。
《用例》「大学ちゃーなとこに、なんで行くだあ」(大学なんてところに、どうして行くんだい)。

・・ちゃなんで [Thanks to Mr. MASUI Teruyuki(鳥取市出身、浜田市在住)]
《標準語》・・というように、・・などという
《用例》「鳥取の人は『ごっつい』っちゃなんで言う、関西弁に近いんだぞな?」(鳥取の人は「ごっつい」というように言うから、関西弁に近いんだよな?)。
《用例》「さーいな。年寄りも『おおきに』っちゃなんで言うぞな? やっぱり地理的にも近いけ、似とるだないか」(そうだな。年寄りも「おおきに」というように言うよね? やっぱり地理的にも近いから、似ているんじゃないか)

ちゃのこ【茶のこ】 [Thanks to Mr.谷岡昌範]
《品詞》名詞
《標準語》間食
《参照》はしま

ちゃんがれい [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》名詞
《標準語》あかえい【赤エイ】。エイ目の海魚。全長1メートルあまり。本州中部以南の沿岸に分布。食用

ぢょい【出ょい】 (「ぢょう」とも。本来なら「でょい」「でょう」と表記すべきか)
《品詞》下記参照。
《標準語》(勧誘)出よう、参加しよう
《用例》「花ちゃん、カラオケ大会に、ぢょい」(花ちゃん、カラオケ大会に、出よう)。
《用例》「運動会は、短距離にぢょいなあ」(運動会は短距離に出ようよ)。
《用例》「遠慮せんと、ぢょう」(遠慮しないで、参加しよう)。
《饒舌な文法的補足》「勧誘」を表わす場合、標準語では「五段活用動詞の未然形(他の活用動詞の未然形)」+「助動詞う(よう)」となります。下一段活用動詞「出る」では、「未然形・で」+「助動詞・よう」=「出よう」。フランクな会話の場合は語尾の「う」が省略されて「出よ」でも可です。
これと同じく鳥取弁では「未然形・で」+「勧誘の助動詞・よい」が変化(?)して「出ょい(ぢょい)」となります。フランクな会話の場合、語尾の「い」が省略されて「出ょ(ぢょ)」となる場合もあります。
次に、丁寧な勧誘の場合ですが、出るの未然形「出」+丁寧の助動詞・ますの未然形「ましょ」+勧誘の助動詞「う」(鳥取弁は「い」)=「出ましょう」(鳥取弁は「出ましょい」)となるわけですね。
《五段活用動詞以外の場合の類例(勧誘・意志)》
しょい」(しよう)。「にょい」(寝よう)。「たびょい」(食べよう)。「みょい」(見よう)。「あちょい」(当てよう)。「きみょい」(決めよう)。「しらびょい」(調べよう)。「やみょい」(止めよう)。「おきょい」(起きよう)。
《参照》いかい(五段活用動詞の場合)、鳥取弁における助動詞の用例

ちょうこ
《品詞》名詞
《標準語》〔昆虫〕チョウ【蝶】
《用例》「かわいさあなけ、そのちょうこ逃がいたれ」(かわいそうだから、その蝶々、逃がしてやれ)。

ちょうちょばな [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》名詞
《標準語》つゆくさ(学名:Commelina communis)。道端は草地に生える1年草。日本全土に分布。

ちょんぎす (単に「ぎす」とも) [Thanks to 東伯町誌]
《品詞》名詞
《標準語》きりぎりす

ちりけ
《品詞》名詞
《意味》(子供の)ひきつけ、癇(かん)の虫。〔すたれつつある標準語〕
《用例》「なんだいな、この子はちりけかいな」(なあんだ、この子はちりけなんですか)。
《用例》「ちりけにゃあ、やいとがよう効くっちゅうさあなで」(ちりけにはお灸がよく効くそうだよ)。

ちんばひく
《品詞》動詞。
《標準語》びっこをひく
《用例》「なんでちんばひい とんなる?」「それがないな、きんにょう、山でさでくりこけていな」(どうしてびっこをひいておられるんですか?)(それがね、昨日山でひどく転倒したんですよ)。
《参考》「ちんば」は、正常でない歩き方、足の不自由な人を意味する。「差別用語」。
《メール》「ちんば・・・これは差別用語です。取り消すのが良いと思われます。」とメールが来ました。(2004/11/19)


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