ディスカスの飼育


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私が一番好きな魚、ディスカスです。なんとも人間的で、愛敬もあり、飼育していて非常に楽しい魚です。
最近は、魚が増えすぎて水槽はどこもかなりの過密飼育になってしまっています。餌代も馬鹿にならず、1カ月に、ハンバーグは5kg、赤虫は40枚を消費します。(^^;)
餌の消費量が増えてからは、ハンバーグは自作しています。

改良品種はブリーディングも比較的容易に楽しめ非常におもしろいものがあります。
しかし、ワイルドも個体ごとに個性があり、これにも大きな魅力を感じます。
繁殖行動は非常に興味深く、孵化後の稚魚は親の体表から出る、ディスカスミルクといわれる粘液を食べて大きくなります。
親が仔を連れて泳ぐ様は、ディスカスファンならずとも大きな、感動を覚えるはずです。私もこの姿を見たくてディスカスを飼っているようなものです。

  魚自体は丈夫なので、こつさえつかめば容易に飼育できます。





ディスカスの飼育方法

飼育もこつをつかめば容易で、なおかつ繁殖も軌道に乗れば比較的簡単に行えます。私の家で行っている、ディスカスの飼育方法を紹介いたします。
ディスカスはもともとかなり丈夫な魚なのでよほどの無茶をしないかぎりは死なないはずです。

[魚の導入]

一度飼育を始めれば3年〜5年は生きますので、気に入ったものを選びましょう。
安価な外国産の魚は、少し前までは、ホルモンによる色揚げのため、成長不良をおこしたり、シクリッド病を持ち込んだり、もちろん繁殖なんて論外、結局挫折の原因になります。
種親の選択は、系統的にしっかりした海外ブリーダーものや、自家繁殖を行っている信用あるショップで購入するか、繁殖をてがけている、ディスカスマニアから手にいれるのがよいでしょう。
マニアの持ち魚は、かなりのこだわりを持っており、ショップより良い魚が多いように思います。
私の場合、最近は魚も購入する事が減りました。(よほど良い個体やワイルドは別ですが。)たいていはマニア間での自家繁殖もの同士の交換で貴重種を手にいれてます。

はじめて、ディスカスをはじめる場合に特に注意することは、ディスカスは集団性のある魚なので、大きな水槽に2、3匹ではおびえて餌も食いません。
可能であれば、10匹程度からの飼育をお薦めします。

<間違っても仕入れてはいけない魚>
私も分けがわからない間は、ずいぶん無謀な買い方をしていました。その経験をふまえ、絶対に買ってはいけない魚の症状のいくつかをあげておきます。

・呼吸が早い。エラ蓋から白いものが出ている。(エラに寄生虫がいる)
・黒化している。水槽の隅に固まっている。片ヒレをたたんでいる。(病気・水あたり)
・痩せている。(腹に寄生虫を持っている)
・奇形(目欠け、左右で目の大きさが違う、体型不良)
・目ばかり大きい(体の成長がとまってしまい、目ばかりが成長している、成長不良個体)
・いやな予感がする。(やはり元気がないということ、手を水槽に近づけると寄ってくるくらいのものが良い。)



[トリートメント]

導入した魚は、絶対トリートメントが必要です。お店の水槽では非常に元気でも、自宅の水槽に入れたとたん、調子を崩すことはよくあることです。
病原菌を持ち込まれ、いままで元気だった既存魚まで調子を崩しては、もともこもありません。(私も痛い目にあってますので)
私の場合は、トリートメントタンクを用意し、入念な水合わせの後、放ちます。トリートメントタンクには、エルバージュを規定量より少し多めに入れます。
その状態で、最低1週間は様子を見ます。
薬は3〜4日もすれば薬効がなくなるのですが、排水用のホースの共有などで感染すると恐いので、1週間としています。
エラにダクチロギルス、ギロダクチルス、キロネドラなどの吸虫をもっていることが多いので、その後ホルマリンで薬浴します。これも1週間程度様子を見ます。
その後、魚の様子を見ながら、大丈夫そうであれば雑居水槽に移しています。
(ワイルドの場合は、この間に、コンバントリン入りハンバーグで腹の中の寄生虫の駆除を行います。結構腹に寄生虫持ってるものです。)
もし、トリートメント中に、新規導入魚に病気が出た場合には、続いてマゾテンでの治療を行います。一度発病したものは完全に治ったのを確認するため、既存魚の1匹をいれてみて、様子が変わらないかチェックします。大丈夫そうであれば、ここではじめて雑居水槽に移します。
私も、以前トリートメントをさぼったばっかりに、一度に数十匹の成魚を落とすというい苦い経験がありますので......。

[病気治療]

トリートメント方法と共通する部分があるので、続けて書いておきます。
いろいろな病気があると思うのですが、専門家ではないので、経験から会得した治療法をあげておきます。
私の場合、いちおう大きく分けて3種類の薬品を使用します。

エルバージュ : 細菌性の病気らしきもの。

 私は、直接エルバージュの製薬会社に電話を入れ、取扱いのディーラーを紹介してもらい1kg入りの大樽を購入して使用しています。

【症状】
 片ヒレをたたんで、水槽の隅に固まる。
 体色が黒くなる。
 ヒレや体に白く綿をかぶったようになる。
 餌を食わない。
  【投薬】
 まず水温を32〜33度くらいまで上げ、エアレーションを追加します。
 その後エルバージュを、規定量よりかなり多めに入れます。水槽の水がかなり黄色く色ずく程度、60x45x45の水槽に、4g程度入れます。
 そのままの状態で1週間、けして水換えをおこないません。。説明書を読む限り薬効は3日〜4日でなくなる(電気を消して暗くするほうが薬効がながく続く。)ということですが、弱っている魚に頻繁な水換えは禁物です。
 3日目くらいに、水槽の水が白濁します。これはエルバージュのせいで、ろ過層のバクテリアがダメージを受けるためだと思います。
魚の体表が荒れますが、これも薬のせいで、快復します。
 1週間程度経過すれば、魚は完治し今までよりも元気に餌をねだってくることでしょう。(^^)

ホルマリン : エラの吸虫、寄生虫関係。

 薬局で、印鑑持参の上購入します。鑑賞魚魚の病気駆除という理由を伝えれば問題なく購入できます。

【症状】
 エラの動きが早い。
 エラ蓋が開いている。エラ蓋からひらひらが出ている。
 エラをなにかにこすりつけるような動きをする。
【投薬】
 100Lに対して、3ccのホルマリンを入れます。場合によっては水が白濁します。
これは、ろ過層のバクテリアがダメージを受けるためだと思います。
 通常は半日経過後水換えを再開します。エラもおさまり元気はつらつです。

コンバントリン : 腹の寄生虫関係。

 薬局で、人間用の駆虫剤を購入します。錠剤と顆粒がありますが、顆粒タイプは小児用で、味と匂いがついているので私は錠剤を使用します。

 

腹から寄生虫を出して泳いでいるディスカス(1998.03.30)

【症状】
 餌を食わない。
 だんだん痩せてくる。
 白糞をする。

【投薬】

まず錠剤を砕きます。砕いたものを、解凍したディスカスハンバーグ、もしくは赤虫に混ぜこんで再度冷凍し、これを与えます。



[わが家のディスカス飼育の水質]

ペア水槽については気を使いますが、混泳水槽は水質についてはあまり気にしていません。

<混泳水槽>
水道水をプレフィルタのみ通した状態で使用しているため、以下の数値です。
 ・pH          6.5〜7.0
 ・総硬度(GH)     8
 ・炭酸塩硬度(KH)   6
 ・導電率         200〜220μs
 ・亜硝酸濃度・アンモニア 少々

<ペア水槽>R/O装置の使用により、若干の水質調整を行っています。
 ・pH          6.0〜6.5
 ・総硬度(GH)     0〜1
 ・炭酸塩硬度(KH)   0
 ・導電率         60〜100μs
 ・亜硝酸濃度・アンモニア なし
水質については、いまのところ、これでうまくいっています。



掲示板に実験データ投稿をいただきました。

ピートを使った水質調整のためのデータです。ピートによる水質調整でPH/GH/KH/導電率共に下げる効果があるのではという問題提起です。

投稿日 2月1日(月)23時15分 投稿者 欣ちゃん

 園芸用ピート100gをお茶の煮だし袋に入れ20分煮沸する。煮沸後
の煮だし殻ピートをプライムパワー10に入れ、汲み置き水10Lをプラ
ケに入れ水を回し、変化を記録しました。

 煮だし殻ピートによる水質変化
  測定日時   PH GH KH  導電率μs
 9/13 18:00  7.08  5  2  340 スタート時の水質
 9/13 21:00  5.36  4  1  270 3時間後
 9/14 00:00  5.21  4  1  270 6時間後
 9/14 21:00  5.06  3  1  260 27時間後(1日後)
 9/15 21:00  4.98  3  1  260 51時間後(2日後)
 9/16 21:00  4.97  3  1  270 75時間後(3日後)
 9/17 21:00  4.93  3  1  270 99時間後(4日後)

PS:この実験では園芸用ピート(北海道産長繊維)の細菌検査もしました。

ピートを使う理由として
汲み置き水(プレを通しただけ)の流水仕様だと、そのまま流していると
PHが7くらいまで上がってしまいます。
PH7でも問題はないと思うのですが、PH5.5〜PH6くらいが改良
種でもワイルドでも調子が良さそうで、汲み置き水槽にPH降下剤を入れ
ていましたが、コスト及び薬品でPHを落すより、ピートのような自然界
にある物を使った方がよいかな?って事で使っています。
使い方としては汲み置き水槽に入れるのでは無く、濾過箱に入れて使って
います。

一連の実験では
1.園芸用長繊維ピートを水ですすいだだけの水質変化
2.園芸用ピート、飼育水、汲み置き水、水道水等の雑菌数
3.園芸用ピート煮沸後の水質変化(昨日書いたもの)
4.セラブラックピートの雑菌数
5.セラブラックピートの水質変化
を行いました。
結果としては園芸用ピートにはかなりの雑菌数を認めたため煮沸して滅菌し
煮沸後のピートでも水質変化に遜色ない事が判りました。
したがって私はそのまま使用するのを止めて、煮沸したものを使うように
しました。
ちなみにセラのピートは雑菌があまり無く、そのまま使ってもちろんOK
ですね。水質の変化は園芸用とさほど変わりありませんでした。
価格は園芸用がはるかに安く、1袋(50L)でも我が家では置き場に困
るほどです。
1年以上買わずにすみそうです。