こんな時どうする? −救急Q&A−
いざという時あわてないために

 ある日、何の前ぶれもなく、突然動物が涎を流す、ふらついて立てなくなる、ケイレンするといった症状を現したら、あなたならどのように対応しますか。これらの症状は中毒、心臓発作、テンカンなどで、一般的にみられる症状であり、その場合はいずれも、動物病院での治療が必要になります、しかし、大きな声で叫んだり、助け起こそうとしていきなり抱き上げてはいけません。ここは一度深呼吸して冷静になりましょう。そして、動物の様子を観察しましょう。動物が倒れたまま全く動かなくなっているのか、呼吸はしているのか、頭を持ち上げることができるのか、どこか出血しているのか…。このような点に注意して、よく観察してみてください。
 ここ章では、症状別に直ちに動物病院へ搬送すべき動物、時間の余裕があり症状をよく観察してから動物病院に連れて行く動物、特別な治療は行わないまでも引き続き観察が必要な動物に分け、それぞれの注意点や方法について説明しています。
 ここで取り上げた症状は、中毒に限らずその他の病気にも当てはめることができるので、飼育している動物のみならず、野生の動物にも応用が可能です。

このコーナーは「動物が出会う中毒」((財)鳥取県動物臨床医学研究所)
から、院長の執筆部分の引用です。

<目次>
A. 動物が倒れているとき
B. うずくまって動かない
E. 尿が出ない
C. おう吐する
G. 尿の量が多い
D. 下痢をする
F. 尿の色がおかしい
H. 食欲がない