食欲がない
→ まずは様子をよく観察

 食欲は動物の健康状態を判断するためのもっとも簡単で重要な指標です。どんな病気でも進行してくると食欲が落ち、ついにはまったく食べなくなってしまいます。また、環境が変わるとか、旅行とかさまざまなストレスによっても食欲が落ちることもありますし、餌が変わったり、近所に発情期の雌犬がいると食べなくなることもあります。このように食欲は重要な指標ですが、実にさまざまな要素が関係しているので、動物が元気であればまずは1日か2日様子を見てみます。ただし、下に書かれているような症状をともなっている場合には放置すると病気が進行して危険な状態になることもありますので、出来るだけ早く動物病院を受診してください。

(1) 元気がない、ぶるぶる震えている
(2) 歩きたがらない
(3) 少ししか食べない状態が5日以上続き、やせてきた
(4) 2日間以上まったく食べない
(5) 口の中が白っぽい、目の結膜が白っぽい
(6) 激しい下痢やおう吐をともなっている
(7) 尿が出ない
(8) 呼吸が荒い

 上の(1)〜(8)のような症状がなければとりあえず無理に餌を与えることはせずにしばらく様子を見守りましょう。食欲が少し出てきたようならいつも食べているものと同じ餌を少量ずつ与えます。食欲がないからといって特別においしいものを与えるのはよくありません。その上でストレスを与えている原因があればそれを取り除くことが重要です。