尿が出ない
 尿の量が多い
→ ただちに病院へ

 犬や猫では尿道結石や前立腺肥大などの原因によって尿が出にくくなることがしばしばあります。完全に尿が出ない状態になってしまった時にはそのまま放置すると尿毒症という中毒状態になり、非常に危険です。一刻も早く動物病院を受診してください。

 尿の色がおかしい
→ 色をよく観察

 身体に異常がなくても単に尿の色が濃くなることはあります。しかしコーヒーの色のような異常に色の濃い尿の場合には血色素尿といって赤血球が壊れ、赤血球の中に含まれる色素が尿中に出ることがあります。この原因にはフィラリア症をはじめいくつかの病気が考えられますが、いずれの原因であった場合も放置すると危険な状態となりますので、出来るだけ早く動物病院を受診してください。
 赤血球が尿中に出てくると血尿といわれる赤い色の尿になります。尿は腎臓で作られ尿管を通って膀胱に貯留され、尿道を通って体外に排泄されますが、血尿はこれらの経路のどこかに炎症があることを示しています。また雌の場合には子宮蓄膿症という病気で子宮から出てくる悪露が尿と混じって血尿のように見えることもあります。いずれの原因でも放置して治ることは期待できず、病気によっては致命的となることもありますので、動物病院を受診してください。受診するときには尿を持参すると、診断を下す際に大変役立ちます。

→ 病院に相談

 尿の量は動物による個体差があり、与えている餌によっても変わってきますので一概に判断することは難しいのですが、以前と比べ明らかに多いと感じるときには糖尿病や子宮蓄膿症、内分泌ホルモンのバランス異常による病気などが存在していることも多いのです。猫では慢性腎不全によって多尿となることもよくあります。動物病院で相談すれば検査が必要か、もう少し様子を見て差し支えないか判断してもらえます。