動物が倒れているとき
→ ただちに病院へ

 もっとも緊急を要する状態です。動物がこのような状態になるのは交通事故、心臓発作、てんかん発作、毒物による中毒、熱射病などさまざまな原因が考えられます。落ち着いて動物の状態をよく観察し、直ちに近くの動物病院に連絡して連れていってください。交通事故による脊椎の損傷が存在するときなど、抱き上げようと無理に体を動かすと良くないこともありますので、大きな動物の場合には板を担架代わりに使って運ぶといいでしょう。


(1) 呼吸していない、瞳孔が大きく開いている、
   体が固く硬直している


 このような状態の時には残念ながら手遅れで、すぐに病院に運んだとしても救うことはまずできません。
 
(2) 深くゆっくりとしたあえぐような呼吸のとき
   10秒から数十秒に1回深く大きな呼吸をしているとき

 非常に危険な状態です。直ちにいちばん近くの動物病院に運んで救命処置を施せば助かることもありますが、すでに手遅れのこともあります。

(3) 痙攣しているとき

・四肢を強く突っ張った状態で痙攣している

 まず2,3分間そのままで様子を見ます。その間に痙攣がおさまれば直ちに病院へ運びます。3分以内におさまらないときには、おさまるのを待たずにそのまま病院に連れていってください。

・横になって四肢を泳ぐような格好で動かしている

事故による脳障害の可能性がありますので、無理に体を動かさぬよう注意して板のようなものを担架代わりにし、その上に載せて病院まで連れていってください。

☆痙攣が激しい時には呼吸ができなくなって死亡することがあります。
☆痙攣している動物に触れるときには十分に注意してください。普段はおとなしい犬や猫でも、大きな苦しみと意識の混濁のため飼い主に噛みつくことがあります。

(4) 上半身は起こしているが下半身は力なく横たえている

事故による脊椎傷害や骨盤の骨折の可能性もありますので無理に体を動かさぬよう充分に注意し、板などを担架代わりにして動物病院に連れていってください。

(5) 出血が激しいとき

出血している場所を確認して、布でその場所より心臓側をきつく縛ります。出血が止まったか、ほとんどなくなったのを確認して動物病院に連れていってください。止血が無理なら少しでも早く動物病院に運んでください。