Location : Home > Contemporary Files > 1999 Title : Independence |
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今週のニュースは東チモールの住民投票のことが大々的に取り上げられていた。
8月30日にあった投票の結果がこの週末に発表され、
得票数 | 得票率% | |
自治案を拒否(独立) | 344,580 | 78.5 |
自治案を承認(併合) | 94,388 | 21.5 |
無効票 | 7,985 | |
総数 | 446,953 |
という結果になった。「自治案を拒否」という選択肢になっているのは、今回の住民投票は、インドネシア政府が提案した、東チモールにインドネシアの特別自治権を与えることを承認するか? ということに関する投票という形をとっているためである。
東チモールの状況については8月16日のこのコーナーでも書いた(「独立か残留か」)が、インドネシアによる併合から23年間経っても、独立への願いの強さは変わっていなかったようだ。これからはこの結果を受けて、インドネシアの国民会議で、23年前の東チモールの併合決定を無効とすることという手続きを取り、その後に国連による暫定統治を経て、憲法制定・首長(大統領になるのか首相になるのかは憲法次第だが)選定という手続きを踏む。独立までは3年以上かかると考えられている。
しかし、併合派は受け入れを拒否、併合派の民兵と見られる集団が各地、特に国連東チモール派遣ミッション(UNAMET)の本部近くで銃撃や投石を行い、何人かの犠牲者を出している。今後、上記の手続きが進む間も、武力紛争−新たな内戦−へ向かう危険性を帯びてきている。これをうけて、国連もPKF(平和維持軍)投入が検討している。さきほどの(って、大河ドラマの後の)ニュースでは、東チモールから日本人すべてを避難させることを外務省が決定したと報じていた。
実はよくわからないのだ。
独立を望んで、政府に反対して暴力に訴えるというのなら(その行為はともかく心情は)わかる。独立の方法や独立後の体制をめぐって争うというのなら、珍しくはないだろう。しかし併合を望んで、その決定に携わった人たちや独立を望む人々を襲撃するというのは、いったいどういうことなのだろう。
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Updated : 1999/09/06
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