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白壁塚古墳は一辺30m見かけの高さ9mの2段築成の 方形墳と考えられています。墳丘裾には幅6m深さ2mの コ字形の堀割りが巡ります。墳丘前面には長さ約30m幅 9mの檀(テラス)がつき、墳丘背面の地形は風水思想を 反映しています。埋葬施設は閃緑岩の切石を使用した横口 式石槨で石槨部は長さ2.8m幅1.1m高さ0.9mを 測り前面に長さ8.2m幅1.6〜1.9mの前室と羨道 がつきます。石材間には漆喰が充填されています。古墳の 築造は出土遺物などから7世紀前半と考えられています。 |
藤井イノヲク12号墳は大字藤井地内の丘陵上に位置し た南北20m東西16m高さ3mの尾根上に立地する楕円 形墳で平成3年度に高取町教育委員会が調査を実施した。 土師器は12号墳墳丘西側のつくりだし状部分から横転 した状況で出土した。口縁が狭くなる円筒形を呈し口径2 5.8cm、底部径47.6cm、器高90.6cmを測り口縁 と底部の中間に沈線を施し四方に鍵状の把手をもつ。色調 は橙褐色で外面は粗いハケ調整を行なう。古墳の築造は6 世紀中ごろ。この土師器はもともとの用途は不明であるが 大型の甑や器台などの説がある。12号墳では出土状況か ら土器棺に用いられたと考えられる。 この土師器は高取町清水谷遺跡、桜井市敷島遺跡など出 土例は極めて少なくイノヲク例だけが全体を復元できる唯 一の資料であり大変貴重である。 大和歴史研修センターで保管 |
高取城二の門外に所在し城下町に下る大手筋と明日香村 栢森へ下る道筋の分岐点に位置する。花崗岩製で高さ85 cm幅75cm厚さ65cmを測る。目と鼻は円形で顔面は丸く 平坦である。口元の両端をあげ耳は顔側面の全体にとる。 手は右手をややあげている。陽物らしい表現もみられる。 背中にも表現がみられるが明確ではない。飛鳥の「猿石」 と同様に現在の明日香村平田から掘り出され高取城築城 の際に石垣材として運ぶ途中にこの場所に置かれたようで ある。飛鳥時代の製作と考えられている。猿石がのせられ ている台石は古墳の石材の可能性がある。 |