20選 | 富本憲吉作品 コレクション |
絵画 (江戸時代以前) |
絵画 (近代・現代) |
浮世絵 | 書跡 | 彫刻 | 工芸 |
『東海道五十三次』や『名所江戸百景』などのような揃物で、版元山庄から出版された10種のうちの一つである。「いなだ」と「ふぐ」を読みこんだ「あたたかい なたのしほかせ ふくからに つほみもひらく 梅の折枝 数寿垣」という狂歌がそえられている。伝統的な四季絵や名所絵や花鳥図が浮世絵として描かれるとき、そこには近世日本人の「浮世観」が濃厚に描き出される。この魚の絵も、素直な写生による静物画とも見られるが、狂歌も含めて、そこには人々の生活の匂いが強く感じられるものとなっており、浮世絵以外の何ものでもない。