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『オフィス北極星』(講談社;真刈信二原作 中山昌亮作画)と言うコミックがある。
訴訟社会アメリカでリスクマネージメント会社を設立してがんばる日本人時田強(ゴー)が、日本とアメリカの文化の違いや人間としての葛藤を描く作品だ。かなり以前に完結してしまったが、私の好きなコミックのうちの1つである。
そのCASE.3:「ロバの頭」では、ゴーの友人が支配人を務めるホテルで、客が秘密を盗まれたという騒動が起こった。友人は責任を感じて自殺する。ゴーはその相手を訴えようとする話である。その相手(ケビン・シャーウッド)というのが極めて冷静に人を陥れて行く人間で、ゴーはそのことにも怒りを感じていた。
ゴーに対し、友人の弁護士バーバラが言う。
「あなたは世の中の多くの人やケビン・シャーウッドみたいに法の正義をふりかざして相手を死に追い詰めりようなことはしないわね!?
あなたは生きるに値する自分の正義を貫くわね!?
生きる者 生きようとする者のために生きるわね!?」「生きる者のため・・・か」
「おやりなさい、ゴー。
会うのよ ケビン・シャーウッドに。
会って言うのよ 友達のために泣いた事はないだろうって。その後は私に任せるのよ。
『泣いたことがない罪』でヤツを訴えてあげるわ。」
・・・いったい、『泣いたことがない罪』とはどれくらい重いのだろうか。
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Updated : 2000/11/13
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