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「頭がよくなりたい。」
でも頭がよくなってどうするの?
「え、だってそのほうがいいってみんな言うじゃない。」
頭がいいって、本当にそんなにいいことなのかい?
「・・・。」
世間に大きな迷惑をかけるヤツの学歴って、けっこう高いんじゃないのかい?
いいかい、頭がいいということは、それだけでは何の自慢にもならないんだ。
他人にはできないような優れた才能は、それができない人のために使うべきだ。
いわゆる「優秀な人」にはそういう使命があると思うよ。
僕が思うには、「頭のよさ」には2つある。
1つは「利口さ」で、もう1つは「賢さ」なんだよ。
問題を分析して解決する能力で、頭の「鋭さ」を象徴するのが「利口さ」。
問題の意味や位置を把握する能力で、頭の「柔らかさ」を象徴するのが「賢さ」。
学校で習えるのは「利口さ」だけ。
「利口さ」を持たない「賢さ」は実行力を持たない。
でも「賢さ」を兼ね備えない「利口さ」は人を傷つけるだけなんだ。
その意味で、「賢さ」は人を守る力だと言ってもいい。
これは特別な力じゃないんだ。誰もが持ってるものなんだよ。
極端な例だけれども、例えば兵器を作る力は「利口さ」で、
人を殺したくないって思うのは、人間としての「賢さ」なんだよ。
最近、どうしてこんな単純なことが理解できない人が多いんだろ。
僕にはそれがとっても哀しい。
でも、人間はもっと賢くなれるはずだよ。
僕は人間の未来を信じてる。
僕は地球の未来を信じてる。
この希望が続くうちは僕は幸福でいられるんだ。
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Updated : 1998/07/05
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