Location : Home > Contemporary Files > 2007 Title : An unconstitutional state |
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護憲派の人で国民投票法そのものに反対する人の整合性を理解できん
「国民投票法案」が話題となってるけれども、あくまで私個人の考え方としては、国民投票法そのものは必要だと思う。
憲法は、その成立過程はどうあれ、一旦成立した後は(国会決議か何かで廃棄しない限り)遵守するのが大前提で、憲法の条文に記載されていない、具体的な実現方法は法律を制定することで補完されるべきだと思う。
憲法の条文にはあるのに、それを実現する方法が準備されていないという状態は「違憲状態」であると私は思うんだがなぁ。んなわけでいわゆる護憲派の人で国民投票法の成立自体に反対する人の違憲の整合性を理解できん。
ただし、現在の法案そのものについては、果たして是とできるかと言うと、まだまだ「なんだかなぁ」という感じを持っているというのが正直なとこ。
今の法案だと、有効投票数(ということは投票総数から白票とか無効票とかを除いた数)の過半数の賛成で可決とされてしまうのですが、やはり有権者の過半数を確保しないとまずい気がする。
そもそも過半数でいいのかという話もありし。
日本国憲法は改憲のハードルが高い硬性憲法として作ってあるのだから、それを尊重するなら、国民投票の条件も厳しくして「有権者の3分の2以上」とするのもありのはず。逆にそれを逆転して軟性憲法にするために緩和することも原理的には可能なはず。でもその手の議論を見たことない。
それに法案の出され方がよくわからん。
もし抜本的な(原理原則から組みなおす)憲法改定なのか、逐条的な改定なのかで区別されるべきなのではないのか。原則は逐条的に聞くべきだと思うけどね。
例えば(毎度毎度極めて乱暴な例を出すけど)
などという選択肢しか提示されないとしたら、とってもイヤでしょ?
各条の改廃・追加はそれぞれ別個にやるべきで、複合的に改定したいときは憲法の枠組み(憲法が想定している権利の考え方)の改定として、別個の手続きが必要なのではないのかいな。
このあたりもふくめてもっと議論が必要だと思う。憲法改正に道筋をつけたら歴史には名を残すことになるだろうし、何か成果を出したい現政権としては急ぎたいんだろうが、これを早急に可決しなければならないとは思えない。
おいおい、も少しがんばれよ、護憲勢力。
今しか存在意義を強烈に示す機会はないぞ。
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Updated : 2007/03/14
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