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Title : Claims against LOHAS
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Contemporary Files #20070206
ひとしきり LOHAS に文句を言ってみる。
/ BBSへGo! /

LOHAS という矛盾

 なになに、LOHASというのは Lifestyles Of Health And Sustainability の略で、健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルとな。
 私はこの言葉を標榜している番組だの雑誌だの運動に対し、 ケッ と思ってしまう。

 例えばだなぁ、動物愛護を唱えている人が、毛皮のコートを羽織ってたりとか、お昼にはステーキとか食ってたりしたら、どーよ。
 女性の権利云々と言っている人が、家に帰ればめっちゃ亭主関白だったらどーよ。
 ある差別に反対している人が、自分の子どもがその差別を受けている人と結婚するとなったとたんに結婚に反対したとしたらどーよ。
 そういう人ってどこまで本気か疑ってしまうよねぇ。

 ずーーーーと前から資本主義社会に共産主義者(社会主義者でもいいや)が存在し続ける理由がよくわからなかった。だって、共産主義化された社会がそんなにいいなら、さっさと資本主義の国なんか見切りをつけて共産圏に行けばいいのに、と思ってたから。それにそういう人たちって自分が批判している資本主義のシステムに則って流通している本の売り上げや講演などで生活してるわけでしょ。伯夷と叔斉を見習えよ、と思ったねぇ。

 LOHAS を提唱している人たちにも同じ臭いを感じるわけ。たぶん LOHAS な人たちは都会に生活してるよねぇ。めっちゃエネルギーを浪費するシステムに乗っかって、快適に生活していながらエコな生活だって? へ? と思うわけだ。
 そんなにエコな生活がしたければ、電気もガスも水道もないド田舎に入って、そこで採れるものだけ、そこで処理できるものだけで生活すればいいじゃないか。そうでなければその環境の自浄能力を超えて負荷を与えてしまうことになる。

 私はモーニングに連載されている『とりぱん』のファンなのだけれども、作者は自分がある雑誌で「ロハスな生活を描いている」と書かれたことに対し「けっ」と思った、と書いているんだけども、まさにその通りだ。ロハスな生活に憧れてる人は決して田舎には来ない。で、実際にロハスな生活をしている(と外部からは見える)人は決して自分の生活をロハスだと思ってない。そういう矛盾がロハスにはある。

 結局、楽な生活している人が不便に耐えてまで手に入れたいわけではないものを手軽に手にしたいだけなんだよ。そしてそれに託けて、それがあたかもかっこいいことのように見せ付けてビジネスにしている連中がいる、ってこと。

健康番組のヤラセごときで騒ぐなよ

 会社のある敷地から一本通りを渡ると、食堂(だな。レストランとは言えない)が何件かあって、私はよくその通りへ昼食を取りにいっている。で、そのうちの1件が喫茶店だったんだけれども、店を移転するとかで空き店舗になった。何か別の食べ物屋でも入ってくれればいいなと思ってたら、アヤシイ健康食品だか洗剤だかを売る店が入った。ちょうどお昼ごろにおじいちゃん・おばあちゃんが多数集まってなんだか話を聞いて試供品をもらって、中には商品を買う人もいたりして。でも、店が着てから4か月くらいで出て行った。おいおい。儲かるなら続けろよ。固定客をつかむ気持ちがないだろー、お前ら。売るだけ売ってさっさと撤収、というのが見え見えだ。

 そんなのを売るほうも売るほうだけれども、買うほうも買うほうだな、と私は思うねぇ。

 昨今の「あるある」騒ぎだけど。結局、お手軽に健康になりたい視聴者と、それに食いついて視聴率取りたいテレビ局(いや、制作プロダクションか?)と、その背後に巣食う健康食品業界の、公然の秘密がバレただけじゃないのかなぁ。
 あちこちのブログとかで「何を信じていいのか」なんて書いているおバカなコメントを見ることがあるけど、そもそも常識で考えてありえないことを信じている時点で既に××だな。どこまで正しいのかではなく、正しいものはあったのかという検証してみろよ。そうだ、「あるある大事典」のネタを1つずつ検証していく番組をどっかが制作しないかな。司会はナインティナインで。番組名は「ナイナイ大事典」。だめ?


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Updated : 2007/02/06