Location : Home > Contemporary Files > 1999 Title : Full of Disasters / Nuclear |
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最初は原子炉がメルトダウンしたのかと思った。
原子炉や核兵器実験場以外で核物質が臨界状態になるとは思っていなかったからである。しかもかなりずさんな作業のために、である。
大学の時「放射線」の授業を受けた。その時のテキストに用いた『放射性同位元素等取扱必携』を引っ張り出して読み返しているが、ここには処理の際の基準や手順、作業者の許容被曝量等、細かく決められている。その通りに施工する限りにおいて、こんな事故が起こるはずはないのだ。
しかし、この「はずがない」…というのが、この手の施設で最も注意しなければならない思い込みかもしれない。
不安定な原子が反応しながら他の原子に変化するとき、質量欠損が起こり、それに匹敵するエネルギーが放出される。
崩壊の種類によってα線・β線・γ線・X線がある。
不安定な原子が放射線を放出しながら安定な原子に変換してゆく性質。またはその能力。通常、単位時間に崩壊する原子数(disintegration per second;dps)で示され、これを1秒間に1個の原子が崩壊する強さを1Bq(ベクレル)とする。
また、ラジウム(Ra)1gの放射能を1Ci(キュリー)として表現する場合もある。ちなみに 1Ci = 3.7×1010Bq
原子核が崩壊する能力のことだから、「放射能を浴びる」なんてことは不可能。浴びるのはあくまで「放射線」。
放射線照射を受けた物質が単位質量あたりで吸収したエネルギー。
物質 1kg が 1J のエネルギーを吸収した線量を 1Gy(グレイ)という。
1 Gy = 1 J/kg
1 rad = 10-2 Gy
3MeV以下のX線・γ線にのみ定義され、標準状態の空気 1kg に対し電荷の総和が 1C(クーロン)になる量を1C/kgとする。またR(レントゲン)という単位も用いる。
1R = 2.58×10-4 C/kg
同じ照射量であっても種類やエネルギーによって生体に与える影響が異なる。吸収線量に、生物学的効果比(RBE)をかけた値を照射当量という。
Gy に RBE をかけたものを Sv (シーベルト)という。
rad に RBE をかけたものを rem (レム)という。
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Updated : 1999/10/04
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