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Title : U.S.A!
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Contemporary Files #19990726
アメリカよ、アメリカよ!
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 おそらく、今週もっとも世界を騒がせたのは、ジョン.F.ケネディJr.夫妻の事故死であろう。
 事故そのものは先週(17日)であるが、その死亡が確認され、「アメリカのロイヤルファミリー」を襲いつづける悲劇を特集する番組や報道が連続的に行われている。NewsWeekの最新号(1999.7.28)の特集も「ケネディ家 華麗な一族の新たな悲劇」と題して特集を組んでいる。ダラスで暗殺された父親のジョン.F.ケネディの葬儀で父親の棺に敬礼をする姿や、大統領執務室で遊ぶ姿の写真が掲載されている。

 ジョン.F.ケネディが大統領をしていた1960年代は、合衆国が絶頂の時代だった。
 彼の演説を今読んでも−もちろんスピーチライターが原稿を作成しているわけだが−、ワクワクさせるものがある。おそらくこれは「アメリカの魔法」なのだ。合衆国では、高く理想を説く者がその活動の途中で暗殺される。その死が理不尽であるが故に、その理想を受け継いで実現させようとするパワーが結集する。

 ジョン.F.ケネディが「60年代のうちに人類を月に送る」と宣言したが、それも彼の死後、1969年7月20日にアポロ11号によって実現された。アームストロング船長の「人類にとっては大きな一歩」から30年。このための関連の行事もいくつかあった。

例えば第三回国連宇宙平和利用会議( UNISPACE III)で、月面着陸30周年を祝った。(日本からは向井千秋氏が参加。)

 ジョン.F.ケネディJr.が編集していた政治雑誌『ジョージ』でも、理想主義的な論調が見られると指摘されている。

 世界中が理想に燃えていたあの時代の熱気はどこへいったのだろう。
 合衆国は良くも悪くも、フロンティア・スピリットの国だ。この国が精神を失ったとき、世界はつまらないものになってしまうかもしれない。


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Updated : 1999/07/26