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Contemporary Files #19990517
すぐそこにある核
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 合衆国の民間シンクタンク・国家安全保障文書館で公表された報告書によると、1974年まで台湾に核兵器を配備していたが、中国との関係正常化を目指して撤去していたことが明らかになった。この報告書はキッシンジャー国務長官(当時)がフォード大統領(当時)に対して提出した報告書に明記されていたものである。
 報告書はウォーターゲート事件でニクソン大統領が退陣し、フォード大統領が就任したのを受けて、アジア情勢に関する報告書として提出されたものである。
 核の配備に関する合意がどのような形で行われたのかは知る由もないが、核を配備するということは、その地域に報復の核を見舞われる危険が伴うことがその「代償」として存在する。
 キッシンジャーによって米中関係は劇的によいほうに変化するわけだが、もし事が起こった時には核が使われる可能性があった−少なくともいくつかの戦術オプションの中に核の使用があった−ということだ。重大な自体が起こってから運搬してくる(設備だけあって、核そのものは常備していない)のではなく、配備しているということは、いわば、「その気になればいつでも撃てる」という状態であったと言うことだ。それほど緊迫した情勢であったということでもある。

 その2年前(1972年)に沖縄は日本に返還されるわけだが、そのころにはすぐ近くの台湾に配備するための核が、沖縄を経由していた、ということはないのだろうか?


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Updated : 1999/05/17