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過去の展示

令和3年度(2021年度)

前期企画展「信玄公生誕500年記念 武田信玄と柳澤家」
ミニ展示「初公開 徳川慶喜の書-柳澤家と徳川慶喜家の交際-」

期間:令和3年5月22日(土)~8月22日(日)
出品点数:47点

武田信玄の生誕500年を記念し、武田家および甲斐国と柳澤家中との深い関わりについて、柳沢文庫所蔵の資料を通じて紹介。ミニ展示では徳川慶喜筆の書、和歌3点を初出展。また徳川慶喜家および柳澤家との交際について紹介。

<おもな展示品>

  • 左武田信玄像右武田二十四将図写真

    「武田信玄像」源信兼筆(左)

    桃山時代の作品とみられ、法師武者姿の信玄像としては古い作例に入る。

    「武田二十四将図」柳澤吉里筆(右)

    戦国期に勇名を馳せた信玄と家臣団は「武田二十四将」の画題として定着し、江戸時代に盛んに描かれた。甲斐国主時代の柳澤吉里の作。

  • 徳川綱吉書2点写真

    書「進思尽忠」 徳川慶喜筆

    禁裏守衛総督時代の元治2年(1865)2月の書。

    書「忠則無二心」 徳川慶喜筆

    静岡隠棲中の明治23年(1890)3月に久能山東照宮宮司で義弟にあたる柳澤保申からの依頼に応じた揮毫。


特別展「柳澤吉保を支えた女性たち」

期間:令和3年9月11日(土)~12月12日(日)
出品点数:48点

5代将軍徳川綱吉の側用人をつとめた柳澤吉保は破格の出世を遂げたことで、創作された歴史認識が広まり、その妻たちとともに誤解される機会が多かった。本展示では、曽雌定子・飯塚染子・田中(正親町)町子ら柳澤吉保の3人の妻に焦点を当て、柳沢文庫に伝来した和歌、参禅録、日記などを通しての再評価を目指した。あわせて、徳川将軍家の女性たちから下賜された和歌を展示。柳澤家と江戸城大奥の交流についても紹介。

<おもな展示品>

  • 定子歌集写真

    「定子歌集」

    柳澤吉保正室の定子の死後、遺詠歌のうちより吉保が選び手鑑に仕立てたもの。各歌には推敲のあとが見られ、生前の修練の様子がうかがえる。定子は旗本曽雌家出身で、同じく武川衆の吉保に嫁いだ。柳澤家の奥を束ね、死後は家中が悲しんだという。5代将軍徳川綱吉夫妻の信頼厚く、江戸城にも招かれた。

  • 桂昌院和歌写真

    「桂昌院和歌」

    元禄10年(1697)9月12日、江戸神田橋内の柳澤家上屋敷に将軍家の御成りがあった際、5代将軍徳川綱吉の生母桂昌院が下賜した和歌2首。将軍綱吉の治世を称えるとともに、徳川・柳澤両家の繁栄を願った。生家本庄氏の九目結紋をあしらった表具も美しい。


後期企画展「藪田重守-柳澤藩草創期を支えた家老-」

期間:令和4年(2022年)1月15日(土)~5月8日(日)
出品点数:37点

柳沢文庫は、代々家老をつとめた藪田家伝来の古文書1,159点(「藪田家・佐竹家文書」)を所蔵しており、柳澤藩草創期の貴重な歴史資料が多数含まれる。本展では、『柳澤藩家老「藪田家文書」の目録と解題』にもとづき、柳澤吉保・吉里の家老として名を馳せた藪田重守の活躍を紹介。

<おもな展示品>

  • 細川綱利書状写真

    「細川綱利書状」

    重守宛ての熊本藩主細川綱利自筆書状。無事の「国元到着」を告げるとともに、家臣への助力を頼む。綱利はかつて母の病床時に、重守と柳澤吉保のとりなしで参勤時期をずらしてもらった経緯があり、親密な関係にあった。