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Title : A runway
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灯火

 再び『海猿』である。
 411名の乗客・乗員を乗せて福岡国際空港に向かっている旅客機 J-WING 206 便で異常事態が発生、機長等の必死の努力にもかかわらず操縦不能となった。福岡国際空港では緊急着陸に備えたが、206 便は車輪も使えず、安全な着陸は不可能となった。残された方法は海上への着水であるが、夜間のため海面が視認できず、非常に危険な試みとなる。もとは海上に墜落した際の救助活動をするために出動した仙崎は、知恵を絞り、海上に光で滑走路(正確には誘導光と言うべきか)を作ることを進言する。マリン・マーカーとエアクラフト・フロートライトで滑走路を作るのだ。206 便はもうあと数10分で博多上空に来てしまう。彼等の作業は急ピッチで進められる。

あきらめない…
ただ受け入れるだけの現実なんて… もう嫌だ…

今日だって…
あの時だって…

変えてやる…
オレが現実を… 変えてやる…!

 一方、206 便の機長は必死に機体の安定化を図り、海面への不時着も考えていた。諦めかけているパイロットを励ましながら、最後まで努力をやめない。

あきらめるな……
あきらめたら負けだ……

 その時、仙崎達の努力が機長に伝えられる。この知らせを聞いた206 便の機長はつぶやく。

オレ達だけじゃ… なかったんだな…
闘っていたのは… オレ達だけじゃなかったんだな…!

 人を救うためにぎりぎりの努力をする人達。
 …そう、状況が深刻であればあるほど、絶望している暇などないのだ。


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Updated : 2001/01/05