Location : Home > Contemporary Files > 2006 Title : Acceleration |
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仕事であれ、趣味であれ、スポーツであれ、何かのレッスンであれ、何かを学び、吸収しているとき(もちろんその時には吸収だけではなく発散もしているはずだが)、自分が急激に伸びていることに気づいた経験を持った人は多いのではないか。それがここでいう「加速度」だ。おそらく日々のんべんだらりとやっている人は加速度が負の値であっても、いや、そもそも「加速度」はおろか「速度」の存在そのものに気づかないだろう。そういう人にはそもそも自覚的な変化がないのだ。
おそらく人が成長著しいときには、その五感は鋭敏で、何に触れてもそこから何かを吸収してしまう。もちろんその時期は若いときにのみ訪れるとは限らない。ただ、スポーツとか身体能力に関係することについては時期が限定されるかもしれないけど。
緊張感を持って生きている人には、自分の「加速度」を感じることができるのではないか。もちろん「加速度」が負にならない限り「速度」は上昇する。しかしそれに敏感な人ほど、その「加速度」が小さくなったことが自分の衰え(の発端)に見えてしまうのではないか。
…………中田の引退のニュースを耳にして、そんなことを思った。
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Updated : 2006/07/04
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