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Title : War is coming up, soon.
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Contemporary Files #20020910
海の向こうで戦争が始まる。
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 なんだろう、ここ数週間、イラクに関するニュースが多すぎる。
 国連による武器査察ははるか以前からやってるから不思議じゃないとしても、「イラクは数ヶ月で核開発できる能力がある」と英国のシンクタンク・国際戦略研究所が発表したり、それを支持するかのように合衆国チェイニー副大統領が同様のコメントを発したり、イラクのフセイン大統領とウサマ・ビン・ラディン氏が会った(とフセイン大統領の元愛人が語った)と報道されたり、なんだかんだといって、イラクを(というかフセイン政権を)倒すための口実をせっせと作っているような気がする。予定では来る12日にブッシュ大統領は国連で演説して、期限をきって武器査察をイラクに要求し、それが受け入れられなければ(受け入れないと思ってるんだろうな)、武力行使を求める決議の採択に動くようだ。これについてはイラク攻撃に批判的だったフランス・シラク大統領も賛成しているよう。

 その一方で北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は軟化姿勢を見せている。17日の小泉首相訪問の受け入れだけでなく、いわゆる拉致問題に向けた動きや、日航機よど号ハイジャック事件の犯人の帰国、いわゆる日本人妻の一時帰国など、これまでになかったくらい西側諸国(おお、懐かしい言い方だ)との交渉等を活発にしているように見える。もしイラク情勢が安定化しているなら「また新たな交渉のカードを利用しようとしているな」とか「よほど経済状況が困窮しているに違いない」と思われるところなのだろうけど、今回の一連の動きを見てると、「イラクの次はどこかわかってるだろうな」などとどこかの国が凄んだのじゃないかとさえ思えてくる。
 特によど号ハイジャック犯の所属していた(一応、最近になって解散を発表した)は自他ともに認めるテロリスト集団なので、彼らを国家として保護する限り、「テロ支援国家」と言われても反論のしようがないのだ。米国が一方的に rough nation と呼んでいるに過ぎないとは言え、それなりの問題はそこにある。だからまず彼らを帰国させて、「テロ支援」の「証拠」をなくしていき、「イラクの次」になることを防いでいるような気がしてならない。


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Updated : 2002/09/10