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Title : Murdurers in your neighborhood
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Contemporary Files #20010625
更正、とは?
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 1993年に英国・リバプールで当時10歳の少年2人が2歳の男の子をレンガや金棒などで殴り殺して、線路に放置した事件があった。この事件に関し、英国の仮釈放審査委員会は収監中の2少年(現在18歳)に対して仮釈放を認める決定を下した。しかもこの高等法院の判断に基づいて新たな名前と架空の経歴を与えられ、「別人」として生活する異例の措置も認められたというのだ。2少年は無期拘束(8年以上=成人の終身刑に相当)の判決を受けている。

 人を殺してしまった罪の重さは、刑務所で刑期を終え、反省し「更正」すれば一般社会で生きていくことを許される程度のものなのだろうか?
 人の命を奪うことの意味の大きさを十分に認識し得ず、悔いることができない者は、その罪を償う必要がなくなる/軽減されうるものなのだろうか? 
 仮に少年が殺人を犯した場合に少年法を適用する理由が、自分の犯した罪を大きさを認識し得ないということならば、罪を軽減するのではなく、逆に、認識するまで長い時間をかける必要はないのだろうか?
 (正当防衛の場合や本当に過失致死の場合を除き)確信犯的に人を死に至らしめた者は、その当人が少年であれ、精神を病んでいる者(そのフリをしている者は当然)であれ、自分が人を殺し、生命の尊厳を否定し、幸福になる可能性を奪い権利を蹂躙した行為を重さを、徹底して感じさせるべきではないのだろうか?
 たとえ一生涯かかったとしても、それくらい長い期間にわたって身柄を拘束されねばならないほど、自分の為した行為は重大だったのだと認識させるという方法は、どこか間違っているのだろうか?

 敢えて問おう。
 殺人を犯した人間が「更正する」とは「社会復帰する」ことだろうか?


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Updated : 2001/06/25