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Title : War Responsibility
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Contemporary Files #20001120
戦争責任
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 先週の1週間は国内的には自民党内での騒ぎ、国際ニュースでは未だに決まらない合衆国時期大統領選挙の行方が大きなニュースだったんだけれども、ここではそんなことは無視。

 新大統領が就任するまでは大統領であるクリントン氏は先週どこにいたかというと、なんとベトナムを訪問していた。任期の終盤近くになって、朝鮮半島だの中東和平だのに首を突っ込んでなんとか有終の美を飾ろうとしてる、その一環という気もするけれども、新聞を読んでてふと気になることがあった。それはベトナム政府主催の歓迎夕食会の席上、ベトナムのチャン・ドク・ルオン大統領がベトナム戦争における合衆国の戦争責任について触れ、補償(というか、戦争被害への救済措置)を求めていたことである。
 これまでも、作戦中に行方不明になったベトナム人の捜索・不発弾の処理・枯葉剤に汚染された地域の消毒及び被害者の救護などについては合衆国も支援をしていたようではあるが、合衆国が公式に(?)戦争責任を問われるというのが、非常に珍しい。戦争に敗れた側が勝った側に賠償を求める…というのも第2次世界大戦以降、事実上なくなっている。過度の賠償請求は、結局、相手国の経済を疲弊させ、閉塞感からより長期にわたって紛争の火種を残すことにもなるからだ。

 さて。この動きを合衆国側がどのような理由で行っているのかは興味のあるところだ。
 「人道的問題による賠償」であるなら、ヒロシマやナガサキはどうなるんだいって聴きたくなるもんねぇ。


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Updated : 2000/11/20