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Title : Novel Prize for Peace
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Contemporary Files #20001016
ノーベル平和賞
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 ノーベル賞は、良くも悪くも20世紀を象徴する賞である。ノーベル賞の提唱者・ノーベル(Alfred Bernhard Nobel;1833-1896)はニトログリセリンを元にダイナマイトを発明、それにより得た莫大な収入の遺産を「人類の平和・福祉に貢献した人々に与える」ための賞を創設した。
 彼がダイナマイトを発明したのは、人を殺すためではない。(もちろん工業的・鉱業的な使用方法もあるが)その莫大な殺傷力のため、武器としては用いられず、最終的に戦争を抑止するものとして発明されたと伝えられている。武器がその殺傷力の巨大さ故に抑止力になりうるという発想は、そのまま核兵器についても用いられる。しかし、ダイナマイトも核兵器も単なる抑止力ではなく、実際に用いられ、多くの犠牲者を出している。…ただ、ノーベル自身は20世紀を待たずに亡くなったので、その姿を知らない。

 ノーベル賞の6部門、物理学、化学、生理・医学、文学、経済学、平和のうち、最後の平和賞だけが異質である。他の5部門は、アカデミックな世界のものであり、その実績の評価は(少なくともその分野の人にとっては)明らかであろう。平和賞については、実績や結果に対して与えられるわけではない。平和に取り組む人に対して与えられると理解しなくてはならない。つまり、必ずしも、平和がもたらされたと言う事実に対して評価が下されるわけではないと言うことだ。
 1994年に「中東和平で歴史的な和解に踏み出し、パレスチナ暫定自治に道を開いた」という評価でイツハク・ラビン氏・シモン・ペレス氏(イスラエル)、ヤセル・アラファト氏(パレスチナ)が平和賞を受賞した。しかし、今、パレスチナ情勢は非常に緊迫しており、和平プロセスは解体の危機に瀕している。

 今年の平和賞は金大中韓国大統領に与えられた。
 朝鮮半島が同じ状況にならないことを祈る。


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Updated : 2000/10/16