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Title : Constitution
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Contemporary Files #20001002
改憲
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 我が家は今のところ、毎日新聞を購読している。
 特に深い理由はない。いつの間にか父親が決めてしまった。以前、初めて消費税が導入されたとき、「高い新聞代なんか払ってられるか!」と言い出して自分で新聞購読の中止を言いに行ったのだが、1月後には、また取りはじめたのだ。どうもTV欄とスポーツ欄が読めないのが困ったらしい。
 まあ、それはともかく。

 9月29日には憲法に関する世論調査結果が載っていた。
 類似の調査を必ずしも細かくチェックしていないので、ひょっとしたら珍しくもないのかも知れないが、改憲賛成が43%、反対が13%という数字は、思っていたのとほぼ逆の数字だ。
 私はどうなんだと聞かれると、時代に応じて修正すべきという立場、すなわち「改めるべき」なんだが、そう思っている人が全体で40%とを超えるとは思ってはいなかった。もっと護憲派が多いんじゃないかなと感じていたのだ。日本では戦後、「保守」が「改憲派」で、「革新」が「護憲派」で有りつづけたわけで、冷戦終結後、旧社会党的なものの衰退と国民の「保守」化が進み、どんどん「普通の国」となりつつある傾向が、このような数字に表れているのだろうか。…んーー、いや、「わからない」の41%が真実の数字か。

 以前から思っていたのだけれども、「何が何でも護憲」というのは、有権者を本質的な部分で信じていない立場なんじゃないだろうか。憲法改定と言うと、すぐ「9条改定」とかに直結して議論されるけれど、そうじゃなくて、いろんな切り口があるはずだ。憲法に定められている「国民の権利」に、新たな条項を加えるとか、逆に9条を強化するとか。結局、現実味のある改正案と、それを国民にわかりやすく訴える説得力のある政治家の存在と、そこへ向けた運動…とかを周到に準備すれば、必ずしも妙な方向には改定されない。「改憲すれば9条がなくなって、軍国化」という主張は、「改憲されたら、有権者はそれを選ぶ」って宣言してることだぞ。今の有権者が軍国化を選ぶほどバカだと言ってるようにしか聞こえないんだけどな。


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Updated : 2000/10/02