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Title : Dialog
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Contemporary Files #20000416
韓半島における南北対話
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 今週の最大のニュースは大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の首脳会談開催だろう。これは両国が建国されてから初めてのことである。韓国の総選挙の直前に発表されたた政治的な駆け引きがあったのではないかとも言われている。
 #政治家同士のやりとりで「政治的な駆け引き」がないのも妙だが。

 朝鮮民主主義人民共和国(以下、DPRKと略記する。)は、これまで合衆国・日本・大韓民国と交渉してきたわけだが、順番に、いろんなカードを切っては揺さぶりをかけてきている。だから、今回のが単なる交渉カードなのか、本気で申し込んできたのかが今ひとつ判断できない。ひとつ考えられるは、もう、DPRK国内がめちゃくちゃで、体面をかなぐり捨てでも援助がほしいような状態になっていること。この場合は、本気で交渉に入るとは思うけど、そうだとすると、事務レベルでの詰めなどが必要なのはわかるけど「6月に会談」なんて悠長なこと言ってないだろう。ならば、やはり、「カード」の1種なのか。これから事務レベル交渉に入るとすれば、その間に、いろいろと、「そんなこと言うなら首脳会談やんないもん」とゴネることが可能になるじゃないか。
 DPRKにしてみれば、実は、成功させずに、緊張感を高めたほうが対外的に有利なんじゃないか?

 一方、合衆国が具体的な動きを示さないのも気になる。
 成功に向けたおぜん立てをしようと(表面的には)していない。
 考えられるのは、(1)ウラでやってる。(2)成功すると思ってないので手を出さない。

 最も厄介なのは、この首脳会談が決裂し、韓半島において緊張状態が高まり、しかも、その時日本は衆議院選挙中で責任ある内閣が成立していない状況で何かが起こるという事態。そしてそれが解決しないままサミットを迎えること。

 この首脳会談がうまく行かなかったときのシミュレーションを行っておく必要があるのではないか?

 うーーん。
 もし、6月中に衆議院選挙があって、現在の野党が勝って、民主党+社会民主党+共産党あたりが政権を担当した状況下で上記のような事態になった場合、断固とした対処が採れるかどうか、実は不安がある。


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Updated : 2000/04/16