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Title : Why so early?
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Contemporary Files #20000409
どうして選挙が早まるわけ?
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 2日未明、小渕総理が脳梗塞で緊急入院し、3日には重篤な状態になったことを受け、内閣は総辞職、今週、森内閣が誕生した。
 小渕総理の早期復帰が絶望的だと判断された以上、早急に内閣を総辞職し、別の首班を指名することは間違った判断ではない。しかし日本は合衆国などの大統領制とは違い、議院が内閣首班を指名することになっている。だからどうしても、「おい、誰にするんだ」という相談をせざるをえない。しかも今回は「首相が欠けた場合」という異常な事態だ。憲法では想定されていたこの異常な事態に、意識のほうがついてきていなかった。
 しかし、この森内閣は「国民の審判を受けていない」というのはどうも少し的外れだと感じる。もちろん事実なのだが、(森現首相には悪いが)この内閣は緊急非難的に作られた内閣だ。急場をしのぐための内閣だ。では、その急場とは何か。政治日程としては沖縄サミット、課題としては早期の景気回復ではないのか。でも、どうも今の報道では6月下旬に衆議院の選挙を実施するような雰囲気である。
 この選挙の早期化に何の効果があるのか。
 もしここで政権が変わり現野党から新首班が指名された場合、サミットまでの日数がほとんどないから、事務レベルで進められている内容に変更など加えられないであろう。事実上、現政権の方針を対外的には引き継がねばならないはずで、今後はその約束の履行を強いられるだろう。
 それに景気は緩やかに回復しつつある。すくなくともその兆候は見られる。ここで政策を転換してしまっては、逆にまた腰折れになる危険性がある。衆議院の任期満了・今秋までまってもいいのではないのか?

 どうも、野党側の早期退陣を求めてきたことと、野党側の「今なら同情票で勝てるかも」的発想で6月選挙になってしまいそうになっていると思えてならない。


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Updated : 2000/04/09