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Title : Coup d'etat
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Contemporary Files #20000220
反乱!
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 今週、一番騒がしかったのは、石原東京都知事がぶち上げた外形標準課税を導入する都税特例条例案の提出。
 あちこちで報じられているように、当然ながら、課税される側の銀行は猛反対、庶民はおおむね賛成。都議会あたりは賛成多数の雰囲気。このままじゃひょっとしたら可決しそうだな。

 条例案では、5年間の時限立法として、資金量5兆円(ちなみに数字で書くと5,000,000,000,000円。やっぱすごい額だ。)以上の金融機関を対象に、業務粗利益に対し3%の金額を課税する、とのこと。そしてこの条例制定は地方税法に照らしても違法ではないとのこと。
 金融機関にしてみれば「何でウチだけ!?」なんだろうし、国としても勝手に地方公共団体にオイシイ税金持ってかれたんじゃたまったものじゃないんだろう。なんでも、全国の知事に対するアンケートで反対もしくは慎重な回答を示しているのは自治省出身者が多いとか。。。

 でも違法じゃないので、「税金の平等性に反する」「景気対策に逆行している」とかいう批判しかできないんだ。

 ま、この条例そのものがってわけじゃないんだけれども、これから先、この手のお騒がせ条例が全国各地で展開されるんじゃないだろうか。
 でもそれは悪いことじゃない。
 小渕政権になってからいろんな法律がわさわさっと可決してしまったわけなんだけども、1999年5月に可決した地方分権推進法で機関委任事務が廃止され、自治体は自分がやりたいことに関して、国からの委任ではなく自ら条例を制定して行いやすくなった。そのことに気づいた&やり手の自治体にとっては面白い時代になってきているんじゃないか?
 今回のこの「銀行新税」は、収入増加という経済的効果よりも、「やりようによっては地域の好きなようにできる」と各地の人に気づかせるという、日本全体にとってすごい起爆剤になるかも知れない。


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Updated : 2000/02/20