手元に来た Newsweek 日本版の最新号（2000.2.16号）の特集は「マケイン旋風」だ。

　日本人の感覚からすると、合衆国の大統領選挙は不思議な制度だ。目下進行中なのは大統領選挙そのものではなくて、共和党・民主党内部での支持を勝ち取るための予備選挙である。予備選挙は一挙に全州で実施されるわけではないので、他の州の票の状況や獲得代議員数によって、候補者も戦術を変えることが可能だし、有権者も投票行動を変えることが出来る。だから、今は優勢でも、それぞれの州での結果次第によっては情勢がひっくりかえることもある。

　共和党のほうは１月２４日のアイオワ州・アラスカ州に始まり、２月１日、ニューハンプシャー州の予備選挙が行われた。ここで大本命のブッシュ Jr.をマケインが予想外の大差で破ってしまったのだ。
　この先、１９日にサウスカロライナ、２２日にアリゾナ・ミシガン、２３日にネバダ、２９日にノースダコタ・ワシントン・バージニアの後、１１州が予備選挙を実施する３月７日・スーパーチューズデーを迎える。（ちなみに民主党はこの日に１５州が実施する。それまで民主党では予備選挙がない。）
　この過程でマケインが健闘するようなことがあれば、おもしろいことになるかも知れない。

　一方、民主党の方であるが、こちらはゴア副大統領が今のところ順当に勝ち進んでいる。
　個人的には、「情報ハイウェー構想」など、彼の政策に関しては上院議員の時代から注目してたので、その方向で合衆国が進むと言うイメージは湧きやすい。

　もし、ゴアが大統領に就任してデジタル化を強力に進めた場合、それによりさらにアメリカによる情報基盤支配を強化させることで、「地球支配」に乗り出すかも？