PIAFSでインターネット
97年4月1日から始まったPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)サービス。ここではお試し期間、
のこりX日の間にとことんPIAFSを使い込んでしまおう(笑)という企画である
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PIAFSとは、そもそもPHSが1回線32kbpsで通信できる事から、、1996年4月に端末〜端末間の伝送手順の
標準化が、12月に最終的な標準化がなされたPHSにおけるデータ通信の規格。
方式はNTTと東芝の方式を取り入れた物であり、全二重(双方向同時)通信が可能で、実際の伝送速度は
誤り検出などの符号を除いて29.2kbps。
PIAFSはPHSが基本的に誤り検出と再送要求しか行わない事から、それに準じており、携帯電話などの様に
符号自体に誤り訂正機能を持たせていない。
また、PIAFSの最大のパフォーマンスを発揮するためにはPHS回線専用のTAP(Terminal Adapter for PHS)が
接続先側に必要。ない場合は各キャリアが用意したPTE(プロトコル変換装置)を経由して28.8kのアナログ
回線として接続する。
なお、DDIポケットグループはCS自体にプロトコル変換機能を持たせる独自の規格「α-DATA」を96年12月から
先行してサービスを開始し、97年4月からPIAFS、α-DATAの32kbps版(これを総合してα-DATA32という)
も平行して対応。
なお、α-DATAについては
まちゃさんのページを参照。
4月1日から対応
InfoSphere・ASAHIネット・アスキーインターネット(aix)・BEKKOAME・BIGLOBE
・DREAM★NET(メディアバンク)・InfoWeb・NIFTY-Serve・n-net・東京インターネット・IIJ
4月1日から順次
NIS・NTTデータ・DTI・Just-Net・京都inet・3web
5月1日から
AIRインターネット
(発売予定に無いJATE認可のみ端末も含む)
NTTパーソナルグループ
端末
311S,312S,313S,321S(シャープ:ただし311Sは法人と関西モニターのみ)
311P,411P?(松下通信工業)・311N(日本電気)・312D(三菱電機)・311T(東芝)
カード
DC-1S(シャープ)・DC-1P(松下通信工業)・DC-1N(日本電気)
DC-2S(シャープ)・DC-2P(松下通信工業)・DC-2N(日本電気)
アステルグループ
端末
AP-11(松下通信工業)・AN-11(日本電気)・AS-11(シャープ)・AD-11(デンソー)
カード
XP-11(松下通信工業)・XN-11(日本電気)
DDIポケットグループ
端末
PHS-P301(三洋電機)・TN-PZ5(日本ビクター)・DS-110(京セラ)
・PH-551,PH-510(カシオ計算機)・DL-S26P(東芝)
・WP-303,ISD-27D(ケンウッド)
カード
IPC004A(東芝)・PHS DATA 32S(SII)・KX-PH404(九州松下)
PHS端末:NTTパーソナル関西 311S(シャープ)
いわゆる301S「改」の元々は法人向けの端末である。301Sからはデュアル待受け、電話帳共に
グレードアップしている。一応、イヤホンマイク端子があるので従来からのみなし音声通話も可能。
PIAFSカード:NTTパーソナル DC-1P(松下通信)
とりあえずセットという事でSのつもりでいたのであるが、これがPになってしまった。ここから
悪戦苦闘の第2幕が切って落とされたのである・・・・・
PC:富士通 FMV-5100NL/T(Pentuim-100MHz,Memory:16M,HDD:810M ---> 1.3G)
既に旧世代マシンとなってしまった中途半端なサブノート。とりあえず私の家ではバリバリの
現役マシンである。
しかし3/31にHDDが死亡。4/1に1.3Gに乗せかえられ再び復活する
OS:Windows95
んー、未だに不安定なOS(^^;; このOSには苦労させられます。
推奨環境はWindows95対応機種で、PCMCIA2.0 または JEIDA V4.1準拠のDOS/VないしはPC-98。
残念ながら現時点でMacのカードは発売されていない。
ただし、DC-1Sの場合、無手順(Niftyなどのパソコン
通信系)では、HP-200LXやMacでも接続できた報告例が実際に存在する。
本当は、同一メーカーが推奨なのであるが、NTTP関西のDC-1Sの確保数が少なかったため、DC-1Pも
モニター機に供出された。ちなみにDC-1Nは発売はされているが報告例はほとんどなし(やっぱりNECだー(苦笑))
さて、本題である。
基本的にセットアップについては取扱説明書にも記載されているが、Win95の不可解なセットアップ(笑)
の中では非常に簡単な部類(?)である。
DC-1Pついてのみ注意すべき点を述べておく。
Win95パワーマネージメントはできるだけoffにしておくこと
これはPCカードへの電源供給がセーブされるとどうも立ち上がり時に不都合が生じるようである。
場所は [コントロールパネル]----[パワーマネージメント]の中にあるパワーセービング関係の設定、
特にPCカード系の設定をできるだけ緩くしておく。この設定は機種によってかなりばらつきがあるので
各個人にお任せ(^^;; しよう。
(この資料は311S,DC-1Pの中にはない)
PTEを経由する場合
PTE(PIAFS〜アナログ変換装置)を経由する場合、データカードには、本来はパルス発信用である
ATコマンド"ATDP"をPTE接続用として割り当てている。
そのためPTE経由の場合はダイアルネットワークの場合
[コントロールパネル]----[モデム]の中にある「ダイアルのプロパティ」を
開き、ダイアルの方法を「パルス」にする必要がある。
(これはカードの付属用紙に入っている)
カードはやっぱり「S」の方がよろしい
なぜか、と言われるといろいろある。
まず消費電流。1Sの場合は350mWであるが、1Pは50mA増の400mW。HP200LXなどに1Pを繋ぐと動作しない
ことはないが低電圧警報が出る。
また、前述したようにPはパワーマネージメントの影響を受ける。
なお、4月9日に
DC-1Sドライバのupdateソフトがネット上で公開されているので1Sユーザーはぜひダウンロード
しましょう。
ホームアンテナ(HA)を経由した32K
HAを経由した32K通信は機種(1S,1P)にこだわらず別に支障なく通信できる。ただし、
当然のことながらCS〜HAまでの電波が安定したものでないと切られてしまうので注意が必要。
また、1つのHA(DC-1Sに適用)に複数の端末を登録している場合、データ通信を行うとその端末が
HAを占有してしまい当然のことながら他の端末が着信できなくなるので注意が必要。
PTE経由と「素」の接続を簡単に使い分ける
PTE接続のときはダイアル発信方法を「パルス」に設定しなければならないが、いちいち
「ダイアルのプロパティ」を開いて設定するのは面倒くさい。
そこで、ちょっと発想を転換して、所在地情報の登録名に「PHS(通常)」と「PHS(PTE)」を
思い切って作ってしまおう。こうすればダイアル発信も個別にトーン・パルスが設定でき、
ダイアルネットワークの「接続」ウィンドウで「発信元」を変えれば簡単に設定が出来る
のである。
Mac Power Bookでの動作確認
かなり有力な情報筋として、Macでの動作確認は以下の通り
PCカードスロットを持つPower Book
これは基本中の基本ですね
OSは漢字Talk7.5以上
通信ソフトはComNifty・FreePPP 1.0.5とOpenTrancsPortで確認
公式にはComNiftyで動作確認。その他の情報によるとFreePPP 1.0.5とOpenTrancsPortで
動作しているとの報告も。
(Special Thanks okadaさん)
カードはDC-1Sと一部のDC-1P
1Pに関しては、97年2月製(製造番号が2001〜3000番)では動作不可能。
また、1Nに関しては未定。
なお、公式に動作確認しているのは以下の機種
1400C/117,133・1400CS/117・5300C/100・5300CE/117・190CS/66
接続までの顛末記
私の自宅周辺では、2つの100mWCSが捕捉できる。1つは2F窓際でやっと30dBちょっと。2つ目は4月に
稼動したCSで自宅内でも30dBは優に入ってくる。このCSが入るまではHA(1S,1P)を併用して接続していた。
4月2日
PCの復旧もそこそこに終わり、ドライバーを入れて早速接続にかかる。ちなみに311Sは比較検討のために
1P,1S両方にHA登録させている。
ところが、接続を始めて2,3秒後、「接続先のコンピューターが応答しません」ではねられてしまう。
3回以上行うと当然のごとくリダイアル規制がかかり速攻はねられる。
しかしモデム・ネットワーク系は考えられるところはいじったのだが、どうもわからないので大阪北
営業所に赴いて問い合わせをしてみる
早速ここのS氏が同伴で一度1FのNTTPショップ梅田店にある展示用PCで試していただいた。これが
312S & DC-1Pの組み合わせでまったく同じ症状が発生する。とりあえずこの日は仕事だったので翌日
詳細な結果を聞くことにした。
4月3日
仕事が終わり、早速大阪北営業所に赴く。結果はやっぱり不明とのこと。しかし一度メーカーに問い合わせる、ということでしばらく後ろの部屋にこもった後、何やら1枚の資料をいただいた。
それはどうも企業内向けの資料である。ちゃんとそれらしき対処法が書いてあるではないか。
「Windows95のPCカードのパワーマネージメントをONにしていると正常に動作しない場合がある」
これにはまったく気づかなかった。ということで早速自宅に帰って試験をしてみると、HA経由で
うまく接続。おー、これで解決・・・・ということで30分ほどPIAFS「素」の速度を堪能していたわけである。
とりあえず、報告ということで大阪北営業所に電話を入れて、パワーマネージメントの説明をしていた。
その直後・・・・あ、あれ???、接続できん・・・・・。今度はパワーマネージメントも関係ない。
まったくHAモードでも公衆モードでも接続できなくなってしまった・・・・。
4月4日
さて、DC-1Sに交換すべく、大阪北営業所に電話を入れたがS氏がいない。というわけで予定変更、
DC-1Sで一度テストして動作できるか某店で確認を取ろうとした。
しかし、DC-1Sのドライバーソフトがない。そうこうしているうちにある方との話の流れで32Kサービスの
話になって実際に持ち合わせていたBIBLOで試すこととなった。たぶんつながらない、と思いダイアルを
すると・・・・
あ、できた・・・・・・(^^;;
一度だけかな、と思い再度繋ぎ直してみる。でもやっぱりつながる。んー、ということは自宅近くのCSの
問題か?でも2,3度はつながったんだけど・・・・・
と、思いきや、ちょうどその時きたろうさんが来られていろいろ入れ知恵をもらった。どうも特電
(113,116や携帯直接発信など)に対応していないCSは32kも対応していないとのことである。さて、自宅に
帰って早速113にかけると・・・・「つー、つー」。やっぱりはねられている。もとからある201Dの電測
モードでCS-IDを特定するとやはり最近稼動したCSがまだ未対応のようである。
と、いうことは・・・・、以前から稼動していたCSは32k対応済みか。どうもこのCSをたまたまつかんだ
ときに32k出来るという結論に達した。
いろいろ実験
PIAFS上でのハンドオーバー
この時ちょうど雨だったので会社帰りにバスに乗ることとなった。実験場はJR王寺駅から
奈良方面へのバスの中。通過中に接続されると思われるCSは20mWが2つ、100mWが3つほどである。
間隔は場所によるが最大200mほど。
この時は結構渋滞していたので最高でも30km/hそこそこしか出ていないと思うが、遺憾無く32Kの
パフォーマンスは出ていた。ハンドオーバーもほとんど気づくことはない。ただ、一時転送が
とまることがあるが、ここで恐らくハンドオーバーしているのだろう。バー1本でも比較的安定して
データを落としており、交換局管轄ぎりぎりまでやく5,6分ほど1度も切れることなく出来た。
ただし、HA(ホームアンテナ)経由のハンドオーバーは不可能のようでHA〜CS間の電波が弱くなると
端末が圏外警告音を出し、最終的に切れてしまう。
その後、電車の中で何度か行なっている(JR山陽本線:朝霧〜明石間)が、交換局とCS間隔が十分に
余裕あればmailなら十分に落とす事ができる。
恐怖のNTTPマジック
NTTPのモニターにどっぷりと漬かっている方も多いだろう。私ももう右のような状態である(^^;;
テレホーダイ時間帯以外はもうPIAFSに頼りっきりである。
一応、NTTPグループ全社5月からは5時間以内のデータ通信なら通話料が\2500という定額料金サービス
をやるようだが、こんなものではすぐに使い切ってしまうことは目にみえている。
さあ、このモニターの中に5月になって「発病」する人が何人いるか・・・・(^^;;;;
ASTELのPIAFS
散々待たせたアステルは、5月中旬から末にかけて端末(AN-11)とカード(XN-11)を7月末までのモニター
として新規契約に限りキャンペーンを行なっている。
当然ながら私もGETしたのは言うまでもない(^^;;
さて、AN-11の基本性能はさて置き、XN-11であるが、消費電流が600mW。ちょっとこれは多い。
ケーブルはどちらかというとDC-1Sに似ている。データ関係の性能はほとんど変わりがないのだが、消費
電流の兼ね合いからDC-1Pで十分である。(ただしアステルPTE接続で33.6K非同期を使う場合は別だが)
DDIPのPIAFS&α-DATA
DDIPは東芝のα-DATA32カード発売で正式にPIAFSで接続できるようになったが、いかんせん東芝はWin95
のみの対応ということで評判が芳しくない。そのためα-DATAのころから定評のあるSIIのカードを待って
いたが、このたび6月中旬からそのMC-6530が登場した。 さて、私もTN-PZ5があるためgetはした。
値段は\13800。
さて、箱を開けての第一印象であるが、ケーブルが細い。DC-1P並みである。このへんはまちゃさんが
かなりプッシュした効果が現れており、端末がケーブルに引きずり回されることもない。ただし、カード
側のコネクターの表裏がわかりにくい(かろうじて表には三角マークが有る)ので最初どちらか戸惑った。
で、インストールも素直にすんだところで、αDATAの32K(無線インターネット接続)に取り掛かったが、
んん?、なんじゃ、このPIAFSに比べてストレスのある速度は。
どうも各方面から聞いたところによると、DDIPの32K、PIAFSについてはソフトウェア圧縮(V42.bis)が
かからない、というより標準で載せていないため32Kそのままの速度しか出ないようである。特にテキスト
主体であるmailやNiftyの巡回などはその差が目に現れてくるのである。
かといって、DDIPのコネクターは12pinであるため、NTTPやASTELのカードを使うわけにはいかない。
RCR STD-28のPIAFS規格を持ってきて変換コネクターを作ればいいのだが、いかんせんRCR STD-28が高すぎる
(\30000近く)するのでα-DATAで接続する必要のある場合はSIIのカードを使うことになった。
カシオペアのPIAFS&α-DATA
前述したように、PIAFSサービス開始直前でHDDクラッシュに懲りた私であるため、かねてから目をつけて
いたWindows CEマシン"CASSIOPEIA"を入手することとなった。これに関しては江戸川氏がNifty-serveの
FISDNSで所々UPされていたのである程度安心して手を出すことができたのだが、少々不安な部分もあった。
さて、いざふたを開けてみると・・・
んん・・・重い(^^;;。アプリが重い。PIAFSはDC-1P,XN-11共にすんなり行くがどうもH/PC側でデータの
処理に時間がかかってしまい体感的スピードががくんと下がる。しかも3V給電のところを無理矢理5Vに
昇圧しているため電池の消耗がかなり激しい。金パナでも20分使えればいいところだろうか。
というわけで、これでは話にならんということである部品を製作してみた。
3Vから無理矢理昇圧させるよりは6Vぐらいから電圧を下げる方が効率的であるという「勘」(笑)の元に
単三電池を4本で外部電源から突っ込んでやればどうか少し実験してみた。
カシオペアの外部電源は5Vである。そこに6Vの電圧、すなわち+20%の電圧を突っ込むとどうなるか少し
不安であったが・・・・えぃ。とりあえず問題無く動作。
それからさらに外部電源の電圧を徐々に下げてみる。すなわち最低動作電圧を確認するためである。
じりじり下げて3.3V。これ以上は使った安定化電源が下がらないためできなかったが、4本電池を使った
状態では十分なレベルである。
というわけで製作にかかる。用意するものはEAIJの電圧区分U(だったと思う(^^;; )のコネクター(L型
の方が望ましい)と単三電池4本型の電池ケース。要は電池ケースのリード線にコネクターを半田付けして
しまえばいいわけである。当然極性は真ん中が+極になる。
で、出来たのがこの下の画像である。
電池ケースには基本的に取り外しやすいようにマジックテープを使用している。一方本来ならPHS端末にもマジックテープをつけるべきなのだが個人的にはそれはあまり好きではないのでそのままである。また、配線に負担の
かかりそうな部分(半田付け分付近)に関してはホットボンドで周囲を固めることで断線を防いでいる。
これで以前よりは当然重くはなったがかなりバッテリーの持ち具合が良くなった。実際の時間は計測して
いないが体感的には倍以上にはなったと思われる。しかも外部電源が落ちれば自動的に正規のバッテリーの
方に電圧を切り替えるのでこれまた安心なのである(^^)
ちなみに私の場合、PCカードを使う際にはこれを必ずつけて使用している。
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