動詞の活用（おう【負う】）

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この表の作成には、国書刊行会「講座方言学」の他、三省堂「大辞林」、同「新明解国語辞典（第四版）」、角川書店「必携国語辞典」、岩波書店「国語辞典（第三版）」、同「電子ブック版広辞苑（第四版）」などを参考にしました。
鳥取弁特有の動詞及び鳥取弁特有の意味を持つ動詞には、を付加しています。
用例等欄に示した活用形には、接続する主な鳥取弁助動詞等をカタカナで表示しています。ただし、ここで示したすべての活用形が、鳥取弁において使われているとは限りません。

活用等用　　例　　等
おう【負う】

活用の型：五段活用（ワ行）
語幹：お
意味：背負う、（赤ちゃんを）おんぶする
未然形
 おわン、おわ(ア)シェン、おや(ア)シェン、おわ(ア)ヘン、おや(ア)ヘン ・・打消し
《用例》「近頃は、あこをせなにおわんやになったなあ」「ああ、ほとんどおわへんなあ」（近頃は赤ちゃんを背中におんぶしなくなったなあ）（ああ、ほとんどおんぶしないねえ）。
《補遺》「しぇん」「へん」は、強い打消しになる。

おわア、おわイ ・・意志、未来、勧誘
《用例》「赤ちゃん、うちがおわあか？」（赤ちゃんを私がおんぶしようか？）。
連用形 おいマス ・・丁寧な断定

おいチャア ・・希望

おいナル ・・尊敬、丁寧

おいヨル、おおトル ・・状態、進行

おおタ (oota)・・確認、過去
《用例》「赤ちゃんをおおたあの人は、誰だいな」「太田さんだがな」（赤ちゃんをおんぶしたあの人は誰ですか）（太田さんですよ）。
終止形
連体形
 おう

おうダラア ・・推量
仮定形 おわ（ア）、おや（ア）
《用例》「赤ん坊をおわ、あすびにいけんがな」（赤ちゃんをおんぶしたら、遊びにいけないよ）。
命令形 おえ（エ）

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