動詞の活用（もどる）

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この表の作成には、国書刊行会「講座方言学」の他、三省堂「大辞林」、同「新明解国語辞典（第四版）」、角川書店「必携国語辞典」、岩波書店「国語辞典（第三版）」、同「電子ブック版広辞苑（第四版）」などを参考にしました。
鳥取弁特有の動詞及び鳥取弁特有の意味を持つ動詞には、

を付加しています。
用例等欄に示した活用形には、接続する主な鳥取弁助動詞等をカタカナで表示しています。ただし、ここで示したすべての活用形が、鳥取弁において使われているとは限りません。

活用等	用　　例　　等
もどる【戻る】活用の型：五段活用（ラ行）語幹：もど意味：（別の場所から元の場所であるここへ）帰って来る
未然形	もどらン、もどら(ア)シェン、もどりゃ(ア)シェン、もどら(ア)ヘン、もどりゃ(ア)ヘン・・打消し《用例》「あの子は、まんだ戻らん」（あの子は、まだ帰らない）。《用例》「今日は戻りゃあしぇん」（今日は帰らないよ）。《補遺》「しぇん」「へん」は、強い打消しになる。もどらア、もどらイ・・意志、未来、勧誘
連用形	もどりマス・・丁寧な断定《用例》「もうすぐ戻りますけえ、待っとってごしなれな」（もうすぐ帰りますから、待っていてください）。もどりチャア・・希望もどんナル・・尊敬、丁寧《用例》「お父さん、戻んなったかえ」（お父さんはお帰りですか？）。もどりヨル、もどっトル・・状態、進行《用例》「お父さんなら、戻っとりますけ」（お父さんなら、戻っていますから・・）。もどっタ・・確認、過去
終止形連体形	もどる《用例》「もうすぐもどっがな、待たいや」（もうすぐ帰るじゃないか、まとうよ）。《補足》「もどる」の「る」は「もどっがな」のように、促音化する場合が多い。もどっダラア、もどるダラア・・推量《用例》「貸した金は、戻っだらあかいなあ」（貸したお金は、戻るだろうかなあ）。
仮定形	もどら(ア)、もどりゃ(ア) 《用例》「いやなら、戻らええわい」（嫌なら帰ればいいよ）。
命令形	もどれ《用例》「危ないけえ、戻れ」（危ないから、こっちに戻れ）。

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