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Title : Chapter 10 / Thevenin's and Norton's theorem
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Chapter 10 / Thevenin's and Norton's theorem

 9章で説明したように、ある回路に対し、網目電流法または節点電圧法で解くことができる。しかしこれらの方法はキルヒホッフの法則を全ての回路要素を動員して立式化して解けば可能であるが、回路の構成によってはかなり複雑な作業となる。これを、回路全体を、それと等価な単純な回路に置き換えて解くことも可能である。この、「等価な単純な回路への置き換え」を保証するのが、テブナンの定理(Thevenin's theorem)及びノートンの定理(Norton's theorem)である。前者は回路を単一の内部抵抗のある電圧源に変換して求める方法で、発表者のシャルル・テブナンにちなんでそのように呼ばれている。日本では独自に発表した鳳秀太郎の名を取って、鳳−テブナンの定理とも言う。これに対し後者は回路の電圧や電流を単一の内部電気伝導のある電流源に変換して求める方法である。これらは双対の関係にある。

テブナンの定理

 2つの出力端をもつ能動線形回路は、電圧源とそれ直列なインピーダンスにより置換することができる。

Thevenin

 テブナン等価電圧(X')は端子AB間の開放端電圧である。等価インピーダンス(Z')は全ての電源を0とした場合の端子ABにおける回路網の駆動点インピーダンスである。

ノートンの定理

 2つの出力端をもつ能動線形回路は、電流源とそれ並列なインピーダンスにより置換することができる。

Norton

 ノートン等価電流(I')は能動回路の端子対を短絡したときの電流である。分路インピーダンス(Z')は全ての電源を0とした場合の端子ABにおける回路網の駆動点インピーダンスである。

 同一の回路にテブナンの定理、ノートンの定理を独立に適用しても同じ結果が得られる。これは両者が等価であることを示している。ただし一般に能動回路におけるリアクタンスがインピーダンスの組み合わせによって異なるため、それが計算された周波数において等価であると言える。


第9章:回路解析 → 第11章:回路網に関する定理
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Updated : 2007/05/21