Part1 聖ティトゥス修道院にて
 Part1-4 修道院長の賭け(2)

次のハンドのコントラクトは3NTになりました。





コントラクト:3NT
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・ザビエル修道士のオープニングリードは♠6、
 E(修道院長)は♠9を出し、
 ディクレアラーは♠Jで勝ちました。

アエルレッド修道士は不満そうにダミーを見つめて
いました。
たった7ポイントで2の代のレスポンスはダメだ!
が2-2の分かれしかメイクの可能性はない!

・次のターンをダミーの♣Aで勝ち、
・続いて「♣K、お願いします」と、♣が2-2
 の別れを祈りました。
 Eからは♣Qがドロップし、Wからは♣Jが
 出ました。

アエルレッド修道士は勝ち誇ったようにパートナーを見つめました。
しかしTがブロックしていることに気づき、恐怖を感じました。 いやあ、なんと不注意なのだろう。
Aの時にTを捨て、小さいのを残すべきだった。
この後、状況を改善する方法はあるのだろうか?

・今ダミーなので、のフィネスを試みようと
 3を出し、Jのフィネスは成功しました。
・続いて、残っている2つののウィナーA,K
 をキャッシュしました。
そして残ったカードは次の通りです。


・ディクレアラーは最後の♣をキャッシュ
 しました。

Wのザビエル修道士は何をディスカードするか少し考えなければなりませんでした。
を捨てるわけにはいかないだろう。
9を捨てると明らかにスローインになります。
アナーカードを捨てたら、Aがキャッシュされた時にプレーする良いカードがありません。

・♣TにWは♠を捨てることにしました。
・続いてAがキャッシュされた時、
 EはブロックしないようにQを捨てました。

今度はアエルレッド修道士に“ひらめき”が必要な番になりました。
WがKとQのダブルトンなら問題はない。
しかし、WはKとxに違いない。
WがKとTのダブルトンでない限り、EWが残りのカードを全部勝って終わりになる。

思い切ってを出すのはどうだろうか?
アエルレッド修道士の脳は曇り始めました。
それは何か問題プレーかな?
例えこのボードで最下位になっても、平均をはるかに上回って終了するだろう。

・ディクレアラーは適当にカードを選び、
 ♠Kをテーブルに置きました。
 Wのザビエル修道士は♠Aで勝ち、
・残っている♠の2ウィナーをキャッシュ。
・その後、WはKと9からプレーしなければ
 ならず、最後のトリックをアエルレッド修道士
 のJに譲った。
結果は、3NTジャストメイクになった。

「ちょっと不注意ですね、あんなふうにスーツを
ブロックしたのは!」とマイケル修道士。
修道院長とザビエル修道士は顔を見合わせました。
アエルレッド修道士はスーツの何を持っていましたか?
彼はブロックを回避できたでしょうか?

マイケル修道士はスコアシートを覗きました。
「1、2、3... 6ペアが 3NT 、2ダウンで NSが-200点 のスコアです」
「それはアエルレッド修道士による素晴らしいカードプレイがあったから」とザビエル修道士。
「ストリップスクイズとエンドプレー、私は何もしていません」嬉しそうなアエルレッド修道士。

修道院長は試合後、パウロ修道士に、
「22番ボードはどうだった?」と訊きました。
「パートナーのルキウスは3NTで2ダウンでした」
「何?」と修道院長は叫びました。
「どうプレーしたのですか?」

のリードをハンドで勝ち
・もちろん、はブロックしているので、Qを
 持っていて欲しいWに向けてプレーしました。
Aを取り
・次にでハンドに戻って、
・2回目のをプレー
 もしQが出ればダッキングするつもりでした。

・しかし、WはJをプレーした、と修道院長
・「そうです」そして、WがQとJを持って
 いることを期待してダックしました。
・それが唯一のチャンスです。
 しかし、EのQが勝ち、
 その後が出されて2ダウンになりました。


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