Part1 聖ティトゥス修道院にて
  part1-1 ワトソンさんの韻(3)

 後半は平坦なボードが続いた。
 修道院長がそのスキルを披露する機会を得たのは、
 最後のハンドになってからでした。

  DEALER: East
  Vulnerable All

コントラクト:3
=====
West North East South
 -  -  -  1
 1♠  2  P  P
 2♠  P  P  3
 P  P  P  ー


・ディクレアラーはSの修道院長。
・Wは♠K→Aと勝ち、Eは♠2→7とフォローしました。
・Wは♠Jを続け、修道院長はダミーでラフしました。
・修道院長は、トランプのA,Kをキャッシュしました。
 2ラウンド目でWからトランプのQが出てきました。

ここで修道院長は、Wがオーバーコールしているので、
Kはオフサイドにある可能性大。 フィネスはしたくない。
「では何ができるか?」
もしEが最後の切り札を持っていたら、可能性は高いと思われるが、
エリミネーションが可能かもしれない。

エリミネーション ( Elimination ):
 特定のスーツをディクレアラーとダミーからすべてプレイして
 無くしてしまうこと(ストリッププレイ)。
 その後、ディクレアラーにとって望ましいスートをディフェンダー
 からリードしてもらうために、ディフェンダーにリード権を渡す。

・修道院長は♣をKQAとキャッシュしダミーで終わった。
 (エリミネーション )
 ここで残ったカードは以下の通り。


・修道院長の次の一手はダミーから3でした。
 Eは5を出し、修道院長は8でカバーしました。
・それをWはJで勝ちました。
・修道院長は、♠かどちらがリードされても、
 ジャストメイクになると考えていました。

・しかし、WはトランプJをテーブルに置きました。
 トランプの逆狩りです。
・続いて♠Tをリード、修道院長はラフ。
 この時点でスローインになっており、
 QがEのKに負け、1ダウンとなりました。

===
普通にKをAQでフィネスしていればメイクしてたのに、とオポーネントから言われた修道院長でした。


「次へ(←ここをクリック)」で見ることができます。