アザやほくろをどう治す?
Q1 アザにはどんな種類があるのですか?
Q2 どんなアザが消えるのですか?
Q3 どんな治療法があるのですか?
Q4 アザやホクロが悪性化することがあるのですか?
Q5 アザの治療は何才ごろにするのがいいのですか?
Q6 手術は具体的にどのようにするのですか?
Q7 植皮術をした後は、どのようになるのですか?
Q8 皮膚の移植後はどのようなことに注意すればよいのでしょうか?
Q9 レーザー治療はどのくらい効果がありますか?
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Q1:アザにはどんな種類があるのですか?

 アザには茶褐色、黒色、青色、赤色、黄色など、自然に消えるもの、消えないもの、生まれつきのものかなりたってから現われてくるものなどさまざまな種類があります。
 茶褐色のものではシミのような(扁平母斑)が最も多く、黒いものでは代表的なものが色素性母斑でほくろのような小さいものから半身を覆う巨大なものまであります。青いものには蒙古斑、太田母斑、青色母斑などがあり、新生児のお尻にある蒙古斑は8歳ごろまでには消えますが、お尻以外のところにある異所性蒙古斑はきえないこともあります。
 赤いものは血管腫で、皮膚表面から盛り上がらないもの(単純性血管腫、サーモンパッチ)と盛り上がるもの(莓状血管腫、海綿状血管腫)があります。さらに、疣状にざらざら触れるものに表皮母斑、黄色く頭によくできるものでまるく脱毛したように見れるものに脂腺母斑があります。


Q2:どんなアザが消えるのですか?

 赤ちゃんの上眼瞼や、眉間にできる淡紅色の「サーモンパッチ」(紅鮮様血管拡張)といわれるものや、赤い苺のように盛り上がった「莓状血管腫」などは消えるアザの代表的なものです。「サーモンパッチ」は生まれて一年以内に、「莓状血管腫」は4〜7才位前に位までに自然に消えるものがほとんどですから、慌てずに様子を見ることがたいせつです。
 「莓状血管腫」の中には生後1〜4か月の間に急に大きくなり大出血を起こして死んでしまうことや、目の周りにできて目をふさぐと、ものを見る機能の発達が損なわれ、弱視になる恐れがあります


Q3:どんな治療法があるのですか?

 アザの種類、範囲によっていろいろな治療法があります。手術をして切り取ることが多いのですが、皮膚の浅い部分にあるアザ(扁平母斑・表皮母斑)には皮膚を削りとる方法(剥削術)もあります。手術以外ではレーザー、凍結療法、放射線治療法、電気凝固療法などもあります。
 黄色いアザの「脂腺母斑」と呼ばれるもの呼ばれるもので、頭によくできます。乳幼児期にはつるつるしていますが、思春期にはざらざらした状態となり、悪性化しやすいので、発見したら切り取ります。


Q4:アザやホクロが悪性化することがあるのですか?

 ホクロが急に大きくなった時、茶色から黒までの色ムラをもってきた時、黒いホクロの周りが少しづつ赤身を帯びてきた時、黒いホクロから墨汁がにじみ出たようになった時、これらのこれらのときは注意が必要です。また、結膜、鼻の中、口唇、外陰部、足の裏のホクロも悪性化することがあります。


Q5:アザの治療は何才ごろにするのがいいのですか?

 精神的なひけ目を感じさせない時期までにするのが原則ですが、頭などにあるため大きな手術になる場合は5才以降にするのがよいでしょうのがよいでしょう。また、太田母斑の場合は病巣の拡大や進展が停止する時期まで待って治療をした方がよいでしょう。


Q6:手術は具体的にどのようにするのですか?

 小さなアザは一度に切り取ることができますが、幅3Bくらいのものでは一度に切り取ると皮膚が急に引っぱられて仕上がりが悪くなる場合も起こるので、半年くらいの間隔をおいて何回かに分けて縫縮めます。また、植皮術というのはアザの部分を切り取り、その部分に体のほかの部分からの皮膚を移植するもので、これによってかなり大きなアザも治療できます。
 また、最近では組織拡張器手術と言って体の皮下に風船を埋め叙情に膨らませることで皮膚を広げ余裕を作り、その余裕でアザをとったところを覆う方法もあります。また、瘢の小さなものなら、局所麻酔をして縫縮めます。局所麻酔の注射は、歯を抜くときのものと同じです。また植皮術を必要とするような場合は全身麻酔で行いますから手術中の痛みは感じません。


Q7:植皮術をした後は、どのようになるのですか?

 植皮してしばらくは移植した皮膚とまわりの皮膚の色調は2〜3年たつと、周りの皮膚となじんであまり目立たなくなりますし、術後障害を起こしていた皮膚の機能も少しづつ回復していきます。  植皮には皮膚の構造をすべて含んだ全層皮膚移植の場合はほとんど縮みませんが、移植皮膚の厚さが薄くなるほど縮みやすくなります。また、成長期の患者に移植された皮膚は術後も本来の成長力を失わずに移植した部分の環境に適応して成長します


Q8:皮膚の移植後はどのようなことに注意すればよいのでしょうか?

 移植した皮膚は術後一時期、表面が乾燥することがあります。そのような場合は、油性軟膏を使用するとよいでしょう。また、移植皮膚の順応化が完了するまで(約1〜2年)は日焼け止めクリームなどで遮光に勤める必要があります。そして、移植皮膚の辺縁瘢痕形成を防止するためには防止するためには少なくとも6か月から1年間はサポーターなどで固定するとよいでしょう。もし辺縁の瘢痕が目立つ場合でも、外来通院で局所麻酔による修正が可能です。


Q9:レーザー治療はどのくらい効果がありますか?

 レーザーの種類には、炭酸ガスレーザー、ルビーレーザー、アルゴンレーザーなどがあります。数分の1@以内の深さの単純性血管腫には効果が認められますが、その他のものにはあまり効果があるとは言えず、まだまだ研究が必要です。
 また、手術やレーザー以外でアザをカバーするにはカバーマークなどの化粧品で覆う方法があ、皮膚面から盛り上がっていない頬の青いアザ(太田母斑)や、褐色のアザ(扁平母斑)などは、自然の色調に隠すこともできます。