1993年2月20日(毎日新聞)


【オゾン層破壊】

・オゾン層:地上20Kmあたりにあり、1気圧で正味厚さ3ミリしかない
   フロンにより急速に破壊が進んでいる
   オゾン層がなくなれば、陸上生物は死滅する

・フロン
   冷蔵庫、エアコン、自販機などの冷媒
   半導体などの洗浄剤、スプレー、発泡ウレタン等、約100種類

     種類  オゾン層破壊係数 温暖化係数  現状の規制
   特定フロン(CFC)  10万    7000  1995年全廃
   代替フロン(HCFC)  1万     4000  2030年全廃
   代替フロン(HFC) 破壊しない   3000   規制なし

・1974年(20年前)米国のローランド博士が警告
   1、10年後、オゾン層に穴が開く
   2、20年後、人体に被害
   3、30年後、取り返しがつかない事態となる

・フロン規制の進展
   1、1987年 ウイーン会叢    CFC4種類を2000年に50%削波
   2、1989年 モントリオール会議 CFC10種類を2000年に全廃
   3、1992年 コペンハーゲン会議 全CFCを1995年に全廃

○重要なポイント
   1、紫外均B(通常の紫外線Aとは別)はDNAを損傷
    →皮膚ガンや失明、免疫の低下、農作物や漁獲の減少
     オゾン層破壊10%であれば皮膚ガンなど26%増加(国連UNEP発表)
   2、フロン放出の大部分が先進国、北半球中緯度上空(日本を含む)が深刻
     日本上空のオゾン層破壊は8%(沖縄)〜15%(札幌)
   3、フロンがオゾン層に達するのに15年以上かかる
     現在の事態は15年以上前に放出されたフロン(10%)の影響
     本格的な危機はこれから

・日本以外の先進国のほとんどは・・・…
   直射日光に当たらない様な様々な呼びかけがなされている
   1、バーンタイムテンミニッツ!(直射日光を浴びるのは10分以内に)
   2、直射日光の強い日、子供を外に出さないように!
   3、ノーハット、ノープレイ!(帽子をかぶっていないと遊んではいけません)
   4、スリップ  長袖を着なさい
     スロップ  ローションを塗りなさい
     スラップ  帽子を被りなさい
     &ラップ  サングラスをかけなさい

各国のフロン規制の実態
   1、欧米:フロン製品(冷蔵庫、エアコンなど)廃棄時にフロン回収を義務づけ
   2、欧米:フロン放出に高額の罰金
       (米国:2万5千ドル250万円、ドイツ325万円、イギリス400万円)
   3、欧州:ジュース自販機はなし(法的に規制)
   4、米国:フロン税の導入、フロン利用製品に警告ラベル
   5、欧米:冷蔵庫などはノンフロンに移行

・日本の現状
   ・直射日光を浴ひないようにという呼びかけが無い
     日本では今でも、赤ちゃんを日光浴させたり、日焼けを奨励する傾向がある
   ・フロン回収義務、フロン放出禁止などの国としての法的規制がない
     フロン放出は野放し、ジュース自販機など増えるー方
   ・一部自治体でフロン回収が始まった

○どうすればいいか
   1、まず自分や子供などの身を守る(帽子、長袖、 サングラス、ローション)
   2、学校や周りの人に如らせる
   3、自分がフロン製品を買わない、捨てない十
   4、お店にノンフロン製品を求める/フロン回収を始めてもらう
   5、影響力のある人にフロン規制(フロン回収)に動いてもらう・


環境の実態まで戻る