「坊がつる讃歌」

神尾明正/松本征夫作詞・竹山仙史作曲

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1.
人みな花に 酔うときも
残雪恋し 山に入り
涙を流す 山男
雪解(ゆきげ)の水に 春を知る

2.
ミヤマキリシマ 咲き誇り
山くれないに 大船(たいせん)
峰を仰ぎて 山男
花の情(なさけ)を 知る者ぞ

3.
四面(しめん)山なる 坊がつる
夏はキャンプの 火を囲み
夜空を仰ぐ 山男
無我を悟るは この時ぞ

4.
出湯(いでゆ)の窓に 夜霧来て
せせらぎに寝る 山宿(やまやど)
一夜を憩う 山男
星を仰ぎて 明日を待つ

5.
石楠花谷(しゃくなげだに)の 三俣(みまた)
花を散らしつ 篠(しの)分けて
湯沢に下る 山男
メランコリーを知るや君

6.
深山紅葉(みやまもみじ)に 初時雨(はつしぐれ)
暮雨滝(くらぞめたき)(注1)の 水音を
(たたず)み聞くは 山男
もののあわれを 知る頃ぞ

7.
町の乙女等(おとめら) 思いつつ
尾根(おね)の処女雪(しょじょゆき) 蹴立(けた)てつつ
久住(くじゅう)に立つや 山男
浩然(こうぜん)の気は 言いがたし

8.
白銀(しろがね)の峰 思いつつ
今宵(こよい)湯宿(ゆやど)に 身を寄せつ
斗志(とし)に燃ゆる 山男
夢に九重(くじゅう)の 雪を蹴る

9.
三俣の尾根に 霧飛びて
平治(ひじ)(注1)に厚き 雲は来ぬ
峰を仰ぎて 山男
今草原の 草に伏す

(注1) 空色さん、岡崎さん、lawrenceさんからのご教示によりまして、
「暮雨」は「くらぞめ」、「平治」は「ひじ」
と読むのが正しい模様です。ありがとうございます。m(..)m
ただ、ごんべ007自身はまだ、原典未確認です。(〜2004/05/29)

(注2) 広島県呉市在住のhataさんから、坊がつる讃歌の元歌について、メールをいただきました。hataさん、ありがとうございます。m(..)m (2009/05/12)
              *
(前半部分省略) さて、“坊がつる讃歌”の元歌はご存知でしょうか?
出来れば紹介していただきたいと思います。

それは、広島高等師範学校山岳部部歌“雲に消えゆく山男”で、確か昭和8年に作られた聞いています(中国新聞記事の記憶から)。
この歌は、広島市東胡町(当時)にあった純音楽茶房『ムシカ』のコーラスタイム歌集Vol.2の55ページに載っています。私が今持っている歌集は昭和38年11月1日発行ですが、その前に持っていたのは確か昭和35年発行でした。

歌集では、門倉訣作詞、作曲者不詳となっていますが、坊がつる讃歌が世に出てから作曲者が判明したようです(中国新聞記事の記憶から)。
この歌を、当時九州大学の学生がムシカで覚えて、坊がつるの宿で慰みに替え歌として作ったのが“坊がつる讃歌”だと聞いています(テレビ番組でご本人たちから聞いた発言の記憶から)。

「雲に消えゆく山男」
(広島高師山岳部部歌より)

1.
白い雲に憧れて
霧まく尾根を
行く夢は
星空仰ぎ山男
カンテラふって山男

2.
赤い石楠花ひらく径
ケルンを積んで
行く径は
足音つよく山男
クレバスこえて山男

3.
夕日の落ちた岩蔭を
重いアイゼン
踏みしめて
雲に消えゆく山男
心のふかき山男


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