「霰(あられ)三題」
作詞者不詳・信時潔作曲
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1
廂(ひさし)をたたく 音高く、
命あるごと 争いて、
はねて、跳(おど)りて、鉢植(はちうえ)の
万年青(おもと)の葉と葉に はさまりて、
ただ一粒が、紅(あけ)の実に
ふと並びたる 霰かな。
2
大空くらく、風うなり、
雲の上なる 国原(くにばら)に、
おぞや、戦(いくさ)の 始りて、
たけなわなりとや、それ弾丸(だま)の
飛来(とびく)る如く、散る如く、
今、降りしきる 霰かな。
3
村より村へ、ひねもすを
手ぶり、足ぶり おもしろく
猿をまわして、おどらせて、
疲れて帰る 猿曳(さるひき)の
背に寒寒(さむざむ)と 眠りおる
猿驚かす 霰かな。
(注)
楽譜は深山さんに、歌詞は舞い蹴るさんにいただきました。
ありがとうございます。(2002/11/26)
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