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Title : Statistics Index
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Simulation

 ここでは、さまざまなシミュレーション手法について述べる。

 科学−それが自然科学であれ社会科学であれ−における研究の大きな動機は、現実世界の現象を、より端的でより美しい説明を与えることである。これを確認するために、さまざまにモデルを検討し、その妥当性を確認し、検証する作業が必要となる。シミュレーションは、特に実際に実験が困難な事象に対して、計算でそのモデルの妥当性を確認するための手法と言える。

シミュレーションの図式

 ある現象を抽象化・捨象しモデルを構築する。その一方で、その現象にまつわる実測データ(もしくは観測データ)を把握する。そしてモデルから得られる計算結果と、その実測データを比較し、その妥当性を検証する。現象の抽象化が有効であれば、そのモデルは妥当であったことが確認される。

 モデルによる予測は予言とは異なる。モデルはあくまで仮説でしかなく、その計算結果は、「現実がそのモデルに従うのであれば」という条件付でしかない。想定外の要素が作用した場合や、モデルに組み込んでいない外乱要因があった場合−もちろんそれはモデル化が不十分だった場合も含まれるが−は現実を表さない。

System Dynamics

 システムダイナミクスは、対象となるシステムの属性とその変化を数式で記述することで、システム全体の変遷をシミュレートする手法である。モデルが膨大であろうと、各属性同士の関係式が漸化式もしくは連立方程式で矛盾なく記述されている限り計算可能となる。

Updated : 2005/06/22

Multi-agent System

 対象となるシステムの全体像が把握できるのであれば、実は問題の大半は解けたも同然である。しかしながら現実は個々の主体の行動の相互作用で、当初は想定もしなかった現象が起こる場合もある。そのような事態は上記のシステムダイナミクスのような手法ではなく、「積み上げ式」とも言うべき手法が必要となる。マルチエージェントシステムはその一手法である。

Updated : 2005/06/22

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Updated : 2005/06/22