以下は、Westのホセ・ル・デントゥが何をリードするかの推論です。
・ディクレアラーがビッドした♥をリードする選択はありません。
・♠?
NはWの1♠にダブルを掛けたのでリードしたくない。損をしそう。
このダブルとSの3NTのビッドから、♠のストッパーは沢山ありそう。
・では♣?
Wの♣はテナスなので、そこからのリードは損する可能性大でしたくない。
・消去法で、オープニングリードは♦にたどり着きました。
・では、どのカードにすべきでしょうか?
・ビッドからパートナーにアナーカードは殆ど期待できず、
幾つかJを持っているだけでしょう。
・しかし、もしパートナーEが♦Jを持っていて、♦Qをリードすれば
デクレアラーを困らせられるかもしれない!
(Eへのエントリー,♦Jの位置)
と言うことで、♦Qをリードした。
シークエンスではないアナーカードからのリードは完全に型破りだ。
これは一般的には「不適切な」カードですが、前述の推論が示すように、
そのカードをプレイする意味は十分にありました。
そしてこれは巧妙でした。
♦の3ラウンド目にスローインされる危険性が軽減されますし、この後、
♦Qのリードがディクレアラーにとって致命的であることが証明されました。
→ ♦JはWに有ると考えられるので、 ♦KTでフィネスする可能性大ですが、
フィネスすれば外れます。
他のリードはデクレアラーを困らせることはできず、3NTはメイクしたでしょう。
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