Part3 聖タイタス修道院に戻って
 Part3-18 修道院長の前進(2)

修道院チームは引き続き好調で、大会の最終ラウンドでは特別な雰囲気の中で対戦することになりました。

East-West game
Dealer East

パット・デイヴィソンのコントラクトは4♠になりました。
・ディフェンダーは♣を3ラウンド続けました。
・デイヴィソンは3ラウンド目の♣をラフし、
・3回切り札を狩りました。

ディフェンダーが♦Aを持っているのは明らかで、
多くのディクレアラーはEの♥Kがダブルトンであることが唯一のチャンスだと考えたでしょう。
デイヴィソンは見通しがこれよりもずっと明るいと見ていました。

・ディクレアラーは♦Kに向けて♦5を出し、
 Eは♦Aをホールドアップしました。
・♦Qを続けて取り、
 そして,ディクレアラーは♥Jでフィネスし
 勝ちました。
・さらに2ラウンド切り札を取りました。

この時点の残りカードは右上図の通りです。

・パット・デイヴィソンは最後の切り札を取り、
 Nからは♦Jを捨てました。

Eに座っていたルシウス修道士は、彼が最後の♣を捨てた場合の結果が見えていました。
ディクレアラーは♦でEにスローインし、♥で2トリック勝ってしまう。

・最善を願って、
 ルシウス修道士は♥Tを捨てました。

デイヴィソンは残りの3枚のカードを折りたたみ、
椅子に深く座りました。
♥はどうなっているのだろうか?

Eの手札を単独で考えると、4枚♥でスタートし、
上から2番目の♥Tを欺く目的で捨てた可能性は十分にあります。
しかし、まだ♥2が出ていません。
もしEが♥KT42でスタートしていても、長さをシグナルで伝える気にはなれないでしょう。
パートナーはクズカードしか持っていないので、それは無意味でしょう。
また、Wが4枚のクズカードを持っていて、偶数を示すためにハイローをプレイした可能性の方が遥かに高かいでしょう。

・パット・デイヴィソンはかなりの自信をもって
 ♥Aをテーブルに置きました。
・Eから♥Kが落ちてきて、ゲームはメイクしました。

「素晴らしい」とルシウス修道士は頷きました。
「こんな考察は私達の上司にはできないだろうなぁ」

パウロ修道士は部屋の向こう側の、対戦相手のテーブルを見ました。
「まだ希望はあるよ!」
「向こうのテーブルのSは赤ひげですよ」
とルシウス修道士に微笑みかけながら言いました。