Part3 聖タイタス修道院に戻って
 Part3-16 釣り糸に釣られたマス(3)
修道院長は、幸いにもこのハンドが向かいの野蛮な男ではなく、自分に来たことに感謝しました。
彼であれば間違いなくアンユージュアル・ノートランプをビッドして高得点を狙っただろう。

♠- 4 J87653 ♣987542

・「1♠」とSに座るハーマン修道士が
 口火を切りました。
 「1NT」とエルレッド修道士はオーバーコール
 「パス」と修道院長。
 「2」とマイケル修道士。
  これはシステム上、リミットコールです。

・「2♠」とハーマン修道士は競りました。
修道院長は“パートナーは1NTのオーバーコールに気づかなかったのか”と?でした。
 「3」とエルレッド修道士。
 「パス」修道院長はゆっくりと息を吐きました。
 「4」とマイケル修道士はレイズしました。

オークションは終了したかに見えましたが、 ハーマン修道士はさらにビッドすることを検討しているようでした。

・そして「4♠」とハーマン修道士。
 アエルレッド修道士が「ダブル!」

修道院長は信じられない思いでした。
自分のハンドを1♠とオープンした後、 2♠とリビッドする程度と評価していたプレイヤーが、 どうして今になって4♠まで競るのだろうか?

夫々のハンドは以下の通りです。

North-South game
Dealer South


・最初のリードはエルレッド修道士の5。
 EはJ、
 ディクレアラーはAを出して勝ちました。

・次に切り札の♠Kを出し、Wの♠Aに負け、
・Wのエルレッド修道士は♠Qもキャッシュし、
・続けて残っている切り札を出しました。

・ハーマン修道士は切札を1枚残して
 すべてキャッシュしました。
この時点で4人のハンドは以下の通りです。


・その後、ディクレアラーはAをキャッシュ、
・続けてQを出しました。

Eのはショーアウトしていたため、
Wのアエルレッド修道士はKで勝ってはダメなことを知っていました。

Qが勝ち、
 ハーマン修道士は切り札の♠Jをテーブルの上に置きました。

アエルレッド修道士には赤いカードを捨てる余裕がありません。
それで仕方なくAを捨てましたが、

・ハーマン修道士は続いて4を出しました。
 残りは、KとTの2枚です。

Kで勝ったアエルレッド修道士は、
 のテナスにリードしなければなりません。

4♠xはメイクしました。

「強いハンドを持っていたね」と修道院長は非難するように言いました。
1♠でオープン後、なぜ2♠のリビッドなの? 」
「パートスコアで終わってしまうかもしれないよ」

ハーマン修道士は、
「さっき仰った技術と判断力ですよ、修道院長」
「ダブルしてもらって、大量得点を狙ったんです」

憤慨したエルレッド修道士は、
「どんなビッドをしてもダブルしていましたよ!」
「切札が♠AQxxの4枚で17ポイント」
「パートナーはをレイズしているし、ダブルは当然です」

ハーマン修道士は聞いていませんでした。
そして、言いました。
「とても楽しいセッションでした、修道院長」

修道院長は立ち上がり、
「ハーマン修道士は確かに強運を持ったプレイヤーだ」
「ビッドさえ正しくできれば、素晴らしいプレイヤーになれるかもしれない」と思いました。