Part2 アフリカでの幕間
 Part2-12 呪術医の華麗なる事前プレー(2)
ルーク修道士と呪術医の小競り合いはありましたが、次のボードは下図のようなものでした。

 North-South game
 Dealer East


コントラクト:4
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・ルーク修道士はロートランプ3をリードし、
 2、T、Kが出ました。

このオープニングリードは呪術医にとってちょっと嫌なものでした。
のラフを試みれば、ディフェンダーが一歩先にラフする可能性があります。

Eが最初のトリックでTを出したことに気づいた呪術医は、 2つ目の可能性を試すことにしました。

・次のトリックで、♣Aをキャッシュし、
・スモール♣を続けましました。
 Wが♣Tで勝ち、
・2枚目のトランプをプレーしました。
 「8をプレイ!」と呪術医は叫びました。
 このカードでそのトリックを勝った後、

・呪術医は♣をラフし、
Kと
Aをキャッシュ、
・そして3枚目のをラフしました。
・♠Aでダミーに入り、
・4枚目の♣をハンドの切札でラフしました。

 これで9トリックが手に入り、
 ダミーの切り札Jで合計は10トリックです。

「ムボジ、寝てるんじゃないのか?」
「最初の切り札でTは、一体何だ?」
8がダミーへのエントリーになるように
 協力しているのか?」
と呪術医は嘲った。

「何を言ってるんだ?」と、
「私のハンドのローカードを見たのか?」
好戦的なムボジが叫んだ。

「普通のプレイヤーには簡単ではないかもしれない」
と呪術医は言い返しました。
「普通の選手だって?」
「誰を普通の選手って言うんだ!!」
ムボジは飛び上がって叫びました。

「もう十分だ!」
「若い人たちに見せるには良い手本ではないな!」
とルーク修道士が口を挟みました。
「いいえ、楽しんでるわ」
「議論がないとブリッジはちょっと退屈よ」
と微笑んでレイラは言いました。