残り1ラウンドで、パロットとルーク修道士は確実に地域決勝に進出するかに見えました。
パロットが顔を上げると、最後の対戦相手の2人がテーブルに近づいていました。
それは、トビアス修道士と、自分の能力を過大評価している16歳の不愉快なアチュオタでした。
下図が新しいラウンドの最初のボードでした。
North ーSouth game
Dealer South
コントラクト:6♦
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ルーク修道士は「昔ながらの」2♥とジャンプシフトでレスポンスしたので、ビッドは♦のスラムに向かってスムーズに進みました。
他のNのプレーヤーは1♥とレスポンスし、パートナーが2♦とリビッドしたので、その後スラムに到達できませんでした。
アチュオタは明らかに良いリードとなるスートは持っていませんでしたが、結局♥に落ち着きました。
・オープニングリードは、♥2
パロットはまるで毒虫のように♥2を見ました。
おそらくシングルトンだろう。
その場合はコントラクトがメイクする可能性は殆どなさそう。
すぐに切り札を狩ったら、エスタブリッシュした♥を取ることができません。
切り札を狩らなかったら、♥のラフに苦しむことになります。
まあ、ほんの少しだけどチャンスはありそう-それはEが♠Kxまたは♠Qxを持っている時。
ディクレアラーがダミーから♠Jをリードすると、♠Tで♣のルーザーを1枚捨てることができます。
しかし、パロットはこのアイデアを却下しました。
6枚♠を持っている時、アチュオタは自動的にウィークジャンプオーバーコールをするだろう。
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もしリードがシングルトンなら、コントラクトはダウンしそう。
2~3枚の♥からのリードは殆ど考えられませんが、
Wが♥を4枚持っている可能性はあります。
・オープニングリードは、♥2
パロットは、ダミーから♥8をプレイ
Eのトビアス修道士は、♥Tを出しました。
トビアス修道士は、このトリックを♥Tで勝ちましたが、殆ど信じられませんでした。
しかし、これでコントラクトのメイクは確実です。
Eはもう♥を出せないので、
ダミーへのエントリーとなるディクレアラーの♥を無くすことができませんでした。
・Eは♣Kをリターン
パロットはこれをハンドの♣Aで捕らえ、
コントラクトはメイクしました。
「Nは♥をビッドしている」
「何と愚かなオープニングリードだ」とトビアス修道士はパートナーのアクオタに抗議しました。
「私のハンドから何をリードしたらいいんだ?」とアクオタは質しました。
「♣が良いように見えるけど」とトビアス修道士。
「それなら、♣をラフするよ」とパロット。
「じゃあ、♠だ」と、イライラを隠せないトビアス修道士。
「いや、それはダメだ。ディクレアラーは♠で♣を1枚捨てることができる」
「もし切り札がリードされたら、私は切り札を狩り切って、ハートを1回ダックしますよ」とパロット。
スコアシートを見ると、1370点 は他の1組のペアと一緒にトップであることが分かりました。
他のペアは、♥のコントラクトで11トリックを取り、ゲームはメイク、スラムはダウンでした。
「今夜は典型的な幸運だ!」とトビアス修道士は大声で叫びました。
「6♦はペアでボトムの可能性があったが、♥が
4-1ブレイクだったので君たちがトップになった」
トビアス修道士はスコアカードのマイナス欄に判読不能な落書きをしていました。
パロットとのセッションをとても楽しんだルーク修道士は、最後のボードをテーブルの上に置きました。
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