Part1 聖ティトゥス修道院にて
 Part1-5 ジェイク修道士の最後のラバーブリッジ(2)

修道院長は、ここ数ボードはあまり良くない流れだ、と考えていました。
そして次のボードは、彼が恐れていたよりも更に悪いものになりした。

・ジェイク修道士は1♣とオープンしましたが、
・1♠とオーバーコールが入りました。

3番手の修道院長のハンドは下記の通りです。
  ♠643 AK64 AK7 ♣932

ジェイク修道士がネガティブダブルを知っているか、分かりませんでした。
彼はここ数年、診療所から一歩も出ていないため、おそらくネガティブダブルのことを聞いたことがないかも知れません。

・そこで修道院長は、2とビッドしました。
・ジェイク修道士は、4とレイズ、
 コントラクトは4に決まりました。

全てのハンドは以下の通りです。

 North-South game
 Dealer North


コントラクト:4
=====

・マイケル修道士のオープニングリードは♠、
 ディクレアラーの修道院長はダミーで勝ち
・切札のを出しましたが、Eはショーアウト

修道院長は突然、診療所が暑すぎることに気づき、椅子に座り直しました。
どうしたらいいだろう?
3ラウンド目のが勝てないことは明らか。
で5トリック勝てれば、切札で4勝と1つラフで合計10トリックになり、ジャストメイクです。

・次に2回目の♠をキャッシュ、勝ちました
・その後、をQAKと3回プレーしました
・Wは最後までをフォロー、
 ダミーからはウィナーの♠Qを捨てました。

修道院長は、この最終ポジションで更に4トリック勝つ必要がありました。


・修道院長は最後の♠6をリード、
 Wは、ダミーの切札8でこのトリックを
 勝たれるのはイヤなので、
 WはTでラフ、そしてディクレアラーは
 ダミーのQでオーバーラフとなりました。

Wの切札9に対して、フィネスをしたいのですがハンドに戻るエントリーがありません。

・それで、修道院長は♣をリードしました。
 エールレッド修道士はそれを♣Aで勝ち、
・続けて、♣K、Qと勝ち、
・更に♣Tと続けましたが、
 修道院長はこれをKでラフ、
・ダミーの8でフィネスをすることで、
 4はジャストメイクになりました。

修道院長は勝ち誇ったようにジェイク修道士を見て言いました。
「なんと素晴らしいプレーでしょう」
「4、ジャストメイクです」

ジェイク修道士は、あまり感心していない様子で、マイケル修道士の方を向いて、
は何枚持っていましたか?」
「5枚持っていました」とマイケル修道士。更に
「私達の-620点は良い結果だと思います。
 殆どのディフェンダーは私のハンドではダブルを
 掛けるでしょう」

「修道院長、は4枚しかなかったのですか?」
ジェイク修道士は叫びました。
「2は酷い、ネガティブダブルでしょう」

修道院長は状況を考えて、友好的な笑顔を浮かべ、
「ネガティブダブルを知っているか分かりませんでした」と彼は答えました。
「普通のビッドの方が安全だと思ったので」

「ノートランプの方が安全だったよ」ジェイク修道士は答えました。
彼は動揺した様子で首を振った。
「もしネガティブダブルをしないなら、2♠とキュ
 ービッドをすべきです。強さを示すビッドです。
 それなら3NTになります」