Part1 流行りや巧妙な仕掛けに惑わされないで

 Part1-6 例外は常に存在します
前回議論したハンドは、私の本であろうと他の誰かの本であろうと、 何時もその本の通り正確にビッドできるとは限らない理由を示しています。

厳密に言えば、Sの3Hのキュービッドは「ルール」に違反しています。
このようなビッドは、そのスートのファーストラウンドコントロールを示すものですが、 Sはファーストラウンドに明らかなルーザーが1つありました。

しかし、彼は頭も良く、EとWが頑張ってビッドしている中で、 NS側にゲームがあることを見抜いていました。

更に、Sが大胆かつ積極的なビッドをしない限り、 Nはゲームがあることに気づかないだろう、と考えました。
そこで偽のキュービッドをしました。
そして、そのビッドはゲームのボーナス点を獲得する形で報われました。

あなたは、ビッドは力強く独創的だったと同意する一方で、 危険だったとも感じている、とおっしゃいましたね?

そうですね!
しかし、長い目で見れば、何も考えずにこのようなハンドから目をそらせて 早々にパスする方が遥かに危険なのです。

破ることのできないブリッジのルールはなく、
より良いハンドにアップグレードできない悪いハンドはなく、
少しばかりの昔ながらの常識を加えることで改善できない状況はなく、
100%正しい「すべきこと」と「してはいけないこと」などはない ということが、お分かりいただけたと思います。

ブリッジに絶対というものはありません。
ただし、「前述のようなことを信じているのは愚か者だけだ」と言ったあるパートナーを除いては。
「本当にそう思ってるの?」と尋ねてきた時、
「もちろん!」と答えました。
ブリッジの悲しい事実の一つは、必ず敗者が生まれるということです。
そして、残念ながら、私たちにはそれをどうすることもできません。

今までに一度もエンドプレイ、アッパーカット、スクイズを偶然にでもしたことがない ブリッジプレイヤーが何百万人もいるでしょう。
2回目のリードの後、どんなカードが出たのか全く覚えていない人も何百万人もいます。

最大の成果と言えるのが、ここぞという場面で、 トランプの残り枚数を1~2枚の誤差に収められることぐらいです。

「双方がオープニングビッドできるハンドを持っていると1ダウンになる(競り合いで高いコントラクトになってしまうから)」 というスローガン通りになる人も何百万人もいます。

どうすればいいのでしょうか?
何もできません。
眠らせておきましょう。

もしそうした敗者がいなかったら、私たち勝者は一体何者なのでしょう?
私たちは敗者なのでしょうか。
しかし、よくよく考えてみれば決して敗者ではありません。
実際、そんなことはありません。

というのも、何年も前にジョージ・S・カウフマンから授かったある秘訣(ヒント)があるのです。

Sに座るだけで常に良いカードを持つことができる, と指摘したのはジョージでした。
「誰がブリッジの本や記事を書こうとも」と彼は言いました。
「Sには私が今まで見た中で最も素晴らしいカードが集まります。 これほどの幸運は見たことがありません」

それ以来、私は常にSに座るようにしています。
それが私の成功の秘訣であり、どれほどの価値があるかはともかく、あなたにもお伝えしたいことです。

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ジョージ・サイモン・カウフマンは、
アメリカの劇作家、演出家、プロデューサー、ユーモア作家、そして劇評家でした。
喜劇や政治風刺に加え、多くのミュージカルの脚本も手掛けました。
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