旅立ち

やまもと雄大

人は

過ぎた日々を小さな思い出にかえ

ボストンバッグにつめて出かける

旅人の荷物はそれだけでいい

あとは

勇気と希望と

じょうぶなくつがあればいい

ぼくは思う

旅とはひたすら歩くこと

歩くこととは耐えること

耐えることとは

生きることだと

 

ある小さな駅にドラマがある

明日に夢を託し待つ人

新聞を読んでいる人は

きっと子供達が待っているパパ

柱にもたれ静かに目をとじる人

家族連れの笑顔

初めてこの駅を知った人

明日をさがしに行くとき

ゆれる夜汽車の中で迎える夜明けは

あなたに何を教え

あなたは何を感じるだろうか

友と別れたホームでぼくはまだ立っていた

奇跡のような運命の出会いを待っているのかもしれない

同じ線路を

人生の終着駅まで共に歩いていける人を

 

さあ

果てしない旅はこれからだ

ぼくは思う

旅とはひたすら歩くこと

歩くこととは耐えること

耐えることとは

生きることだと

1976年4月

声優になることを夢見、日夜勉強しておられる「おさみゅう」さんとネットで知り合い《旅立ち》を朗読してくださることになりました。「おさみゅう」さん、ありがとうございました。
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はじめまして、おさみゅうと申します。
現在プロの声優になるべく、とある養成所で勉強を行っております。
やまもと様との出会いは、やまもと様のHPです。酔っ払った勢いで、
お絵描き掲示板にお絵描きしたときから始まりますw
芝居の勉強と思い始めたネットでの活動でしたが、やまもと様の詩に
出会ったことで、その意味が何倍にも膨れ上がったような気がします。
人に感動を与えたい。
人に自分が受けた感動のほんの一部だけでも伝えたい。
そんな思いから目指した役者の世界です。
まずは、やまもと様の詩から自分の受けた感動、やまもと様の思いを届
けられたらと思います。
若輩者ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
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